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後払い決済サービス「Paidy」、“悪用した詐欺”防止で利用制限 対策後再開へ

経営戦略

2020/01/15 17:30

 決済サービス「Paidy」は1月14日、一部で利用を制限もしくは停止すると発表した。同サービスを悪用した詐欺が発生しているためだ。SNS上では、フリマアプリを通して被害に遭ったという声があがっている。被害者には、不当な経済的負担をかけないよう対応するという。

Paidyを悪用する詐欺防止に向け、利用を一旦制限した

 Paidyは、メールアドレスと携帯電話番号があれば利用できる後払いサービス。ビックカメラやヤマダ電機など、主にECサイトでの決済サービスとして活用されていた。支払い方法でPaidyを選択すると、翌月にメールとSMSに請求が届き、コンビニ支払いや銀行振込で支払う仕組みになっていた。

 ただ、電話番号の持ち主が請求を無視し続けると、荷物を受け取った人に支払い義務が発生する事態が相次いだ。今回のフリマアプリを用いた詐欺は、この仕様を利用した手口だった可能性がある。被害に遭った購入者は、フリマアプリで支払った代金と別に、ECサイトからも請求がきてしまったという。一方、出品者は商品代金をそのまま受け取れるようになっていたとみられる。

 Paidyの杉江陸社長は、「本件の再発防止に向けて、まずは求められる不正利用防止策、セキュリティ強化策の早急な実行を進めると共に、当社としても詐欺被害の対応を行う」とコメント。詐欺に関する被害届を警察に提出する予定であるとした。今後は、警察の捜査に全面的に協力すると共に、悪意あるユーザーに対して損害賠償を請求する方針だ。

 停止するのは、悪用の懸念が高いサービス。ビックカメラやヤマダ電機は既に利用を停止している。今回の件の対応が完了次第、早急にサービスを再開する予定だという。