2019年10月~20年6月まで実施する「キャッシュレス・ポイント還元事業」の予算が足りない可能性がある。経済産業省が1月10日に発表した事業の経過によると、19年1月~12月2日までの還元額は約900億円。19年度の予算額は2798億円なので、諸経費や還元以外の補助金などの支出も含めたら、年度末まで予算は持ちそうにない。継続するための策はあるのだろうか。

ポイント還元事業の還元額は12月2日の時点で900億円と突破している​​​​​​

 ポイント還元事業の担当部署に問い合わせてみると、還元額の削減や予算の追加といった具体的な策の話は出てこなかった。ただ、「事業を円滑に進めるための検討は続けている」と話し、計画以上に消費が喚起できている一方で、事業を継続するには何らかの策が必要だという認識だった。

 1月11日時点で、ポイント還元事業には約95万店が加盟登録している。このうち、5%還元対象の中小・小規模事業者(個人店舗)の登録数は約85万店(構成比約90%)、2%還元対象のフランチャイズチェーン(コンビニエンスストア以外)は5万店(5%)、コンビニは5万4000店(5%)だ。

 19年10月1日~12月2日までの還元額(約900億円)の内訳は、個人店舗が約760億円(構成比約84%)、コンビニ以外のフランチャイズが30億円(3%)、コンビニが約120億円(13%)。対象決済金額は約2.3兆円にのぼる。

 これだけの規模の事業なので、円滑に進むか否かで、店舗側の登録申請をするかしないかの判断や売り上げに少なからず影響が出る。予算不足で問題が発生する前に、なんらかの対策案を公開することが混乱の回避につながるはず。早い対応が求められそうだ。(BCN・南雲 亮平)