無駄をそぎ落としたデザインに惚れる、シャークニンジャのスティック掃除機

レビュー

2020/11/15 12:30

 新規参入メーカーが多く、競争が激しいコードレススティック掃除機市場。国内メーカーはもちろん、海外メーカーからの参入が相次ぎ、個性豊かな製品も多い。パイプが折れ曲がる「エヴォフレックス」で、日本市場に参入したシャークニンジャもそんな1社。新たに投入した新製品「エヴォパワーシステム」をレビューする。

シャークニンジャの「エヴォパワーシステム」

 エヴォパワーシステムは、日本のユーザーの声を反映して誕生した製品だ。実は、ハンディ掃除機のエヴォパワーの日本での売れ行きが好調だったことから、シャークは日本市場で欧米と異なるニーズがあることを認識。日本のユーザーをターゲットに開発した。

 マルチフロア対応のCS401J(公式オンラインショップの税込み価格4万9500円)と、フローリング専用のCS200J(同3万3000円)の2タイプをラインアップし、カラーはタイプによって異なる。今回使ったのは、マルチフロアタイプのCS401Jだ。
 
左の2機種がマルチフロア対応のCS401J、右の2機種がフローリング専用のCS200J。
カラーは左から順にメタリックグレイ、ロイヤルブルー、ルビーレッド、ノルディックブルー
(製品説明会にて筆者撮影)

スッキリしたデザインに好感

 CS401Jはスッキリとしたデザインと、マットで高級感のあるカラーが目を引く。スティック形状ながらも、正面からダストボックスがみえないなどの細かい部分にもこだわっている。充電ドッグ部も、アクセサリがセットできるほか、予備用バッテリも一緒に充電できるなどの工夫を施している。充電ドッグと連結するアクセサリドッグは、左右で好きにレイアウトできる。なお、バッテリはハンドル部分にセットする。
 
充電ドッグ部は、予備用バッテリも充電できる

 操作部は電源スイッチがあり、その下にあるボタンをスライドさせるとダストカップが開き、ごみが捨てられる。ハンドルの裏側の黒いボタンを指で押すと、ブーストモードになり吸い込み力がパワーアップする。必要最低限の操作ボタンに絞っているのも、シンプルなデザインに反映されているのだろう。
 
電源スイッチと、ごみ捨て用のボタン
 
黒色のボタンを押すとブーストモードに切り替わる

 アタッチメントの着脱もボタンをスライドさせるだけで簡単に行えたり、ハンディクリーナーとして使う際もワンアクションで早変わり。片手で作業できるのでストレスを感じにくい。
 
片手操作でハンディクリーナーに変わる

 アタッチメントは、隙間ノズルと布団用ノズル、マルチノズル、モーターヘッドの四つを付属する。中でもよく使うのがモーターヘッドと隙間ノズル。

 モーターヘッドは、高速回転のモーターで汚れをかき出すため、ベッドなどをしっかり掃除したいときに活躍する。隙間ノズルは、車の掃除やエアコンなど高い場所の掃除、家具の隙間などの掃除などに重宝する。アタッチメントは充電ドッグにまとめてセットすることが可能だが、よく使うものだけをまとめておくのもいいだろう。
 
モーターヘッドは布団のごみをしっかりかき出したいときに便利

細かいごみもしっかり掃除。髪の毛がからまない

 ヘッド部には、シリコンのフィンが髪の毛やごみをしっかりとかき出す独自の「ブラシレスパワーフィン」を搭載。ヘッドの奥に備えている櫛歯が、髪の毛などをほぐしながら吸い込んでいくので、吸い込んだ髪の毛が絡まない仕組み。実際に、一瞬絡みついても部屋を掃除しているうちに、いつの間にか髪の毛が吸い込まれているのが分かった。

 また、エクステや重曹、観葉植物用の色砂、猫砂をまいてみてもしっかりと吸い込んだ。ヘッドの手入れが簡単なのもいい。
 
ヘッド部の「ブラシレスパワーフィン」
 
フローリングの隙間や壁際もしっかり吸い込む

 取り回しはスイスイと動いて掃除がしやすいのだが、上に持ち上げるとちょっと重く感じる。個人的には階段の上り下りの掃除が必要になる戸建てよりも、ワンフロアのマンションの方が使いやすいと感じた。あるいは、1階用と2階用に分けて使ってもいいかもしれない。

 汚れが気になったときに、サッと掃除ができるスティッククリーナーは、やはり出しっぱなしにしておくのがラクだ。本機なら、リビングに出しっぱなしでもインテリアを損なわないだろう。

 付属する2個のバッテリを使った運転時間は、ハンディで最大40分、コードレススティックで最大24分、ブーストモードで最大18分となる。充電時間は約3.5時間。コードレススティック時のサイズは高さ1005×幅267×奥行き124mm。本体重量は約1.9kgとなる。(家電ライター・伊森ちづる)