若手のダボス会議を目指す国際会議「筑波会議2019」が開幕

イベント

2019/10/02 13:31

 世界中の若手研究者や起業家およそ1500人を集めて世界的な課題について討論する国際会議「筑波会議 2019」が10月2日、茨城県つくば市のつくば国際会議場で開幕した。産官学の有識者による「筑波会議委員会」が主催する。会期は4日までで、10月2日と3日は招待制だが、最終日の10月4日は誰でも参加できる。

第1回筑波会議の開催に当たってあいさつした筑波会議委員会の永田恭介委員長

 開会式で、筑波大学学長で筑波会議を提唱した筑波会議委員会の永田恭介委員長が主催者代表として挨拶に立ち、「記念すべき第1回の筑波会議へようこそ。国境を超えて未来をつくる世界のリーダーが集まり、世界の課題を討議する場になることを期待する。大いに議論を深めてほしい」と述べた。

 また、来賓として萩生田光一文部科学大臣が登壇。「世界中の若手研究者が自身の研究が社会に与える影響を考え、社会とのつながりを意識する場として、とても意義深い」と話した。

 続いて、筑波会議実行委員で三菱ケミカルホールディングスの小林善光会長やGlobal Young AcademyのKoen Vermeir共同代表などが基調講演を行った。最後に、筑波大学図書館情報メディア系准教授でピクシーダストテクノロジーズの落合陽一社長が登壇。議論を繰り広げる各国の若手の研究者を壇上に招き、筑波会議への期待を聞いて締めくくった。
 
来賓としてあいさつに立った萩生田光一文部科学大臣

 筑波会議は、今回が初めての開催。メインテーマをSociety 5.0(仮想空間と現実空間を融合させ、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会)とSDGs(地球上の誰一人として取り残さないことを誓って設定された持続可能な開発目標。17のゴールと169のターゲットからなる)に設定し、50を越えるセッションを開く。
 
未来をつくる若手研究者の代表として登壇した筑波大学図書館情報メディア系准教授で
ピクシーダストテクノロジーズの落合陽一社長

 誰でも参加できる最終日4日にも、芸術家で東京藝術大学の日比野克彦美術学部長が登壇する「東京藝術大学 美術学部 Diversity on the Arts Project アート×福祉」(13~15時、403会場)、開会式にも登壇したピクシーダストテクノロジーズの落合社長がコメンテーターとして登場する「創発的な学びに向けたイニシアチブ(N高生達の挑戦)」(14~14時40分101会場)など、多くのセッションが行われる。また、「バーチャルアーティストIA ライブ上映会」(13時30分~15時 大ホール)も開催する。(BCN・道越一郎)
 
開会式の冒頭、バーチャルアーティストIAと4人のダンサーによるパフォーマンスが披露された