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【会見速報】JEITA会長にNEC会長の遠藤信博氏、「業界の垣根を超えたプラットフォーム目指す」

経営戦略

2019/05/31 13:00

 IT・エレクトロニクス分野の企業が加盟する電子情報技術産業協会(JEITA)は6月1日、都内で会見を開き、新会長に遠藤信博氏(NEC会長)が就任すると発表した。

JEITAの新会長に就任した遠藤信博氏

 遠藤会長は、「IoTやビックデータ、AIの進歩で社会構造自体を変えつつある。最も大きいのは、価値創造の方法論の変化だ。業界団体は、単一の業界のことだけを考える時代ではない。Society 5.0を支える業界団体として、従来の枠に捉われず、変革に取り組んでいかなくてはならない」とコメント。

 JEITAは、ここ数年で会員制度を変革し、電子部品・ICT企業からサービス企業にまで参画企業を拡大させてきた。遠藤会長は、「業界の垣根を超えた団体として、産業と産業をつなぐ“共創”のプラットフォームをつくり上げていくことに邁進したい」と、さらに変革を加速させる意欲を示した。

 重点的に取り組むポイントは三つ。まずは、JEITAの体制強化だ。今回、理事会にITエレクトロニクス産業以外の参画企業2社(JTB、セコム)を理事会メンバーに加えた。幅広い意見を取り入れ、「業界の垣根を超える」という目指すべき方向性を実現するのが狙いだ。

 次に事業環境の整備。国内ではデジタル投資を増やし、新たなサービスを支援。国外では各国政府と対話し、セーフティやプライバシーに配慮した各国間のデータの自由な流通を促す。国内外でデータトランスフォーメーションを実現することで、産業の成長に寄与していく。

 最後に、JEITAが主催するIT技術とエレクトロニクスの国際展示会「CEATEC JAPAN」に新たな役割を持たせること。同イベントは、国内外のスタートアップや幅広い産業界を巻き込むことでそのポジションを変化させているが、今年は将来を担う学生に向けたアピールに注力する。遠藤会長は、「CEATECを産業界のオープンキャンパスと見立て、次世代を育成する。学生1万人の来場を目指す考えだ」と説明した。