放送サービス高度化推進協会(A-PAB)は1月25日、昨年12月1日にスタートした新4K8K衛星放送の進捗状況を示す記者会見を開催。家電量販店や電器店などの流通関係者からヒアリングをした調査結果から、おおむね売り上げが好調だったことをアピールした。中には「4Kチューナーが品薄になった」「スマートフォン決済のPayPayとの相乗効果で予想以上に売れた」という声があったという。

「おおむね好調だった」と語るA-PABの福田俊男理事長

 A-PABは、JEITA(電子情報技術産業協会)が1月24日に発表した昨年12月の国内出荷統計などから、新4K8K衛星放送の視聴世帯が45万世帯に上ったと推定する。根拠となる出荷ベースの内訳は、新4K8K衛星放送対応テレビが22万2000台、新4K8K衛星放送対応チューナーが17万3000台だったほか、ケーブルテレビの対応STBが5万5000台だった。

 量販店のヒアリング調査でA-PABの木村政孝理事は「(チューナー非搭載の)4K対応テレビであっても、新放送対応チューナーをセットで購入したら1万5000円から2万円をキャッシュバックする施策などを展開して、販売に成功したという声も多かった」と語るなど、セット提案が有効だったようだ。
 
A-PABの木村政孝理事

 メーカーの想定よりも上回るニーズがあったことで、対応チューナーでは今もなお品薄状況が続いており、代わりに対応チューナー内蔵のレコーダーをセットで販売する事例も少なくないという。

 また、ソフトバンクとヤフーが出資するPayPayが12月4日から実施したスマホ決済「PayPay」による20%還元キャンペーンでは、高額な家電製品で利用するケースも多く、キャンペーン対象だった量販店では予算の200%弱という大きな実績を上げた企業もあったようだ。

 ほかにも、4K対応テレビ購入者の10~15%の顧客が、4Kチューナーを購入したという売り場の声があり、年末商戦と重なり販促やプロモーションの徹底が不十分だった割には販売実績がよかったことから、今後は4K対応テレビを購入した過去の顧客にも広くプロモーションをかけていくという。A-PABでも店頭用の番組ガイドを用意するなどして認知や販促活動を支援していく。(BCN・細田 立圭志)