2020.7.18 18:00
かしこく暮らす複雑な「家電延長保証」サービス、加入時にチェックすべき二つの項目
【家電コンサルのお得な話・15】 家電量販業界に長期延長保証サービスが取り入れられて、もう20数年になる。今では当たり前になっているが、サービスは一律ではなく、企業によって加入条件や保証内容が異なるため、消費者の視点からすると非常に比較しにくいサービスの一つとなっている。しかし、いざ家電製品が故障した際はとても頼りになるサービスだ。そこで、延長保証でチェックすべき重要項目をまとめた。
家電製品が故障した際に頼りになる長期延長保証サービス
シンプルに考えれば、無料で3年間や5年間、その間に発生した故障の修理代金を全額保証してくれるなら、消費者にとって、こんなありがたいことはなく、加入する際の悩みも生じないだろう。しかし、残念ながらそのような単純明快なサービスはない。
そもそも長期延長保証は生命保険と同じような仕組みで運用されているので、保険会社の立場から考えれば分かりやすいだろう。あまりに故障率が高ければ、請け負う保険会社にとってビジネスが成立しない。この故障率には、バスタブ曲線というデータがある。機械の故障率は1年目が最も高く、2~5年目で著しく低下して、それを過ぎると部品の摩耗などで年を追うごとに急上昇していくというものだ。
つまり、故障の多い1年目はメーカー保証でカバーできるため、5年目まで故障が発生しない可能性が高く、保険商品としてビジネスが成立するのである。
こうした仕組みを考えると、あくまで確率の話になるが有料の5年までの長期保証は「(自分の)安心を買うための費用」と割り切ることも大切だろう。
延長保証で特に確認しておきたい項目が、「保証回数制限」と「部品の範囲」の二つだ。保証回数制限は、「購入金額まで何度でも修理できる」というものから「保証期間中1回のみ」まで条件の幅が広くある。何らかの制限がかけられている保証内容が一般的なため、購入時に“何度でも保証してくれるのか?”“回数制限があるのか?”を必ず確認してほしい。
部品の範囲も必ず確認したい。これを把握しておかないと「保証対象だと思っていたのに対象外で費用がかかった」と、後でガッカリすることになる。代表例がリモコンである。多くのサービスで「リモコンは対象外」となっている。子どもが荒い扱いをしたり、使用中に落下したりするなどで、故障しやすい部品だけに、リモコンが対象かどうかは事前に確認しておきたい。
とりわけ、高付加価値商品に付属するリモコンは、故障したり壊れた際の買い替えに約1万円程度かかる場合が多く、思わぬ出費となる。かといって、リモコンがなければ家電が動かない。本体側で操作できるものもあるが、基本性能だけであることが多い。最近の家電製品は、さまざまなセンサーが搭載されていて、便利な機能が多く、それを操るために、やはりリモコンは重要なアイテムだ。最初に対象外と分かっていれば、購入後の扱いも慎重になるだろう。
ほかにも、カード年会費が毎年かかるサービスがあったり、年数が経過するにつれて保証額が減額したり、店舗とネット通販で条件が違ったり、店舗で購入した商品だけが対象だったりもする。パソコンも免責になるサービスが多いため確認しよう。このように、延長保証サービスは、購入決定の判断材料の一つにすることが大切である。
最後に、筆者なら延長保証をどう考えるか。機種指定はあるが、有料・無料を問わずに、回数制限を考慮して、5年を超える保証(たとえ減額条件でも)となっていれば加入することが望ましい、というのが筆者の答えである。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。
シンプルに考えれば、無料で3年間や5年間、その間に発生した故障の修理代金を全額保証してくれるなら、消費者にとって、こんなありがたいことはなく、加入する際の悩みも生じないだろう。しかし、残念ながらそのような単純明快なサービスはない。
そもそも長期延長保証は生命保険と同じような仕組みで運用されているので、保険会社の立場から考えれば分かりやすいだろう。あまりに故障率が高ければ、請け負う保険会社にとってビジネスが成立しない。この故障率には、バスタブ曲線というデータがある。機械の故障率は1年目が最も高く、2~5年目で著しく低下して、それを過ぎると部品の摩耗などで年を追うごとに急上昇していくというものだ。
つまり、故障の多い1年目はメーカー保証でカバーできるため、5年目まで故障が発生しない可能性が高く、保険商品としてビジネスが成立するのである。
こうした仕組みを考えると、あくまで確率の話になるが有料の5年までの長期保証は「(自分の)安心を買うための費用」と割り切ることも大切だろう。
「リモコン」は対象外が多い

延長保証で特に確認しておきたい項目が、「保証回数制限」と「部品の範囲」の二つだ。保証回数制限は、「購入金額まで何度でも修理できる」というものから「保証期間中1回のみ」まで条件の幅が広くある。何らかの制限がかけられている保証内容が一般的なため、購入時に“何度でも保証してくれるのか?”“回数制限があるのか?”を必ず確認してほしい。
部品の範囲も必ず確認したい。これを把握しておかないと「保証対象だと思っていたのに対象外で費用がかかった」と、後でガッカリすることになる。代表例がリモコンである。多くのサービスで「リモコンは対象外」となっている。子どもが荒い扱いをしたり、使用中に落下したりするなどで、故障しやすい部品だけに、リモコンが対象かどうかは事前に確認しておきたい。
とりわけ、高付加価値商品に付属するリモコンは、故障したり壊れた際の買い替えに約1万円程度かかる場合が多く、思わぬ出費となる。かといって、リモコンがなければ家電が動かない。本体側で操作できるものもあるが、基本性能だけであることが多い。最近の家電製品は、さまざまなセンサーが搭載されていて、便利な機能が多く、それを操るために、やはりリモコンは重要なアイテムだ。最初に対象外と分かっていれば、購入後の扱いも慎重になるだろう。
ほかにも、カード年会費が毎年かかるサービスがあったり、年数が経過するにつれて保証額が減額したり、店舗とネット通販で条件が違ったり、店舗で購入した商品だけが対象だったりもする。パソコンも免責になるサービスが多いため確認しよう。このように、延長保証サービスは、購入決定の判断材料の一つにすることが大切である。
最後に、筆者なら延長保証をどう考えるか。機種指定はあるが、有料・無料を問わずに、回数制限を考慮して、5年を超える保証(たとえ減額条件でも)となっていれば加入することが望ましい、というのが筆者の答えである。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。
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