4月30日に令和2年度補正予算案が成立し、給付対象者一人につき10万円に支給される「特別定額給付金(仮称)」の実施が決定した。実施主体は市区町村で、具体的な支給時期は市町村によって異なる。

 2009年に実施された「定額給付金」同様、世帯主が受給権者となり、郵送で届く申請書に必要事項を記載して申請すると、基準日(2020年4月27日)に住民基本台帳に記録されているその世帯に属する人数に応じた金額が指定の口座に振り込まれる。09年時との違いは、当時は窓口提出または郵送申請だったが、今回は外出抑制のため、郵送申請に加え、「マイナポータル」と電子署名を利用したオンライン申請も可能だ。ただし、オンライン申請は、マイナンバーカードとパソコン・対応ICカードリーダーライターまたはiOS/Android用アプリ「マイナポータルAP」に対応するスマートフォン(スマホ)が必要。iPhoneの場合、iPhone 7以降の機種で、iOS 13.1以降にアップデートすれば利用できる。
 
納税は個人単位だが、定額給付金は世帯単位

 この特別定額給付金の詳細が判明した翌日の4月21日、Twiterのトレンドには、ハッシュタグ「#世帯主ではなく個人に給付して」が浮上した。受給権者を世帯主に限定し、家族全員分を一括で振り込む方式を見直して欲しいと訴えるハッシュタグだ。問題点はこのハッシュタグがついたツイートで散々語られているとおりだが、スマホライター・節約ライターとして、もう一つ、問題点を提起したい。
 
「#世帯主ではなく個人に給付して」がトレンドに
 
 個人に対する給付だったら、オンライン家計簿アプリや銀行公式アプリの通知から、給付金が振り込まれたと気づくことができる。しかし、一括給付で世帯主の口座に振り込まれたら、世帯主ではない他の家族はわからない。世帯主ではなく、代理人(他の家族)の口座に振り込むことも可能だが、一人10万円ずつ分配するには、PayPayやLINE Payなどの決済アプリを使った送金や現金の受け渡しが必要という、本質的な問題は解決しない。

 そもそも、1人10万円の支給とは建前で、家族×人数分の合計額の支給である。言葉が一人歩きし、多くの人が誤解しているに過ぎない。単身世帯を除き、定額給付金の使いみちは家族で考えよう。(BCN・嵯峨野 芙美)