【なぐもんGO・11】 先日、20数年間の人生でパズルゲーム「ぷよぷよ」を初めて体験した。同時に、eスポーツ大会に初めて出場した日にもなった。観戦者の視線を感じて緊張で手が震える感覚は忘れられず、これまでにない経験は記憶に深く刻まれることになるだろう。

ぷよぷよeスポーツ大会「I-O DATA杯」

 参加した大会は、2019年1月29日、アイ・オー・データ機器主催のメディア向けの新年会で開催されたeスポーツ大会「I-O DATA杯」だ。使われたタイトルは、ぷよぷよのeスポーツ用タイトル『ぷよぷよeスポーツ』。参加選手は、新年会の出席者が立候補して、その中から抽選で決まる。

 賞品が27型WQHD対応ゲーミングモニター「GigaCrysta(ギガクリスタ)」ということもあって、物欲しさとその場の雰囲気にのまれて、プレーした経験がないという不安を抱えつつも抽選に応募した。

 ぷよぷよは未経験でも、同じジャンルのいわゆる“落ちゲー”とされる「ドクターマリオ」や「テトリス」はやり込んだことがあったので、操作は問題ないだろうという考えが背中を押した。内心、当選はしないだろうという楽観もあった。しかしなんと、定員割れで6人の立候補は全員が参加となり、あっさりと筆者の選出が決まった。
 
商品はゲーミングモニターとHDMIキャプチャーだった

 大会はトーナメント形式で、一回戦の二戦目が筆者の出番だった。試合前には、日本eスポーツ連合(JeSU)からプロ認定を受けている、くまちょむ選手とKuroro選手が対戦の見どころ解説とデモンストレーション対戦を行った。試合を観戦しつつ、手元に配られた、くまちょむ選手のコメントが載った「『ぷよぷよ』観戦ガイド」を必死に読む。プレーヤー向けのアドバイスも記載されていて、「階段積み」や「挟み込み」などのテクニックを学んだ。
 
くまちょむ選手(左)とKuroro選手が見どころの解説とデモンストレーションを行った

 一戦目が始まると、来場者の目は対戦に釘づけ。自分が次に同じ舞台で対戦することを考えるだけで、緊張が高まった。自分の感覚ではあっという間に一戦目が終わり、ついに筆者の番が来た。緊張はピークに達し、コントローラーを握る手に力が入らなかった。

 人前でゲームをプレーするのは、J:COM主催のゲーム大会「eee! GAME JAPAN スーパーボンバーマン Rみんなのキズナカップ」にチームで出場して以来。その時に比べれば、観客の半分以上は見知った人たちのはずだが、個人でいざ戦うとなると観客の顔もまともに見られず、緊張感は増した。

 そんななか、試合がスタート。アドバイス通りにプレーするも、思ったようにぷよを続けて消す“連鎖”が発動できない。さらに、自分のぷよを消すだけで精一杯なのに、相手からの“おじゃまぷよ”が落ちてくると頭が混乱してしまう。なんとか、2連鎖することだけに集中し、2連鎖を連発したことで辛くも勝利した。
 
緊張のなか試合が始まった

 二戦目は、対戦相手のアドバイザーにKuroro選手がついた。一戦目の敗者にプロのアドバイザーがつくことで、より対戦を拮抗させる狙いだ。プロの指示は的確なようで、自分の画面に“おじゃまぷよ”が次々と落ちてくる。連鎖を考える間もなく、あっという間に負けてしまった。三戦目は改めて実力勝負。再び2連鎖に集中することで、何とか一回戦を突破できた。

 二回戦目は、座る席を間違えそうになるミスはしたが、一回戦目ほど緊張はしなかったように思う。観客から注目を集めていることを感じるぐらいの余裕もありながら、対戦を始めた。ところが、対戦相手は上級者だったようで、一戦目は自分のぷよもほとんど消せずに敗北。二戦目には自分にKuroro選手がアドバイザーについたことで、なんとか粘りはしたものの、負けてしまった。
 
プロのアドバイスを受けながらの対戦は、まるで自分が強くなったようで楽しかった

 プロのアドバイスは非常に的確で、一戦目も二戦目もできなかった三連鎖を狙うことができたが、対戦相手はこちらの状況を把握して的確に防いできた。ぷよぷよの上級者同士の戦いでは、相手の状況を確かめるのは当たり前。実力の差が、明らかに現れた結果となった。

 プロのアドバイスがあったことで、初心者でも上級者相手に粘ることができたのは感動した。アドバイスのサポートがあったので本当の実力ではなかったものの、ぷよぷよで強くなれた気分が味わえたのだ。

 トーナメントが終わった後に、くまちょむ選手とKuroro選手に感謝を述べつつ、二人のぷよぷよ初めを聞くと、「連鎖も組めなかった」とのこと。5連鎖が組めるようになったのは、プレーし始めて半年~1年後。当時はインターネットもなく、テクニックなどは自分たちで試行錯誤しながら収得するしかなかったという。
 
配られたぷよぷよ観戦ガイドをプレーガイドとして活用した

 ぷよぷよは、同じ色を四つ揃えて消す、という単純なゲームに見えるが、大変奥深いゲームであることを実感した。また、大勢(といっても今回は20~30人程度)に見られながらプレーする緊張と経験は忘れられない。そんな中で勝利したとき、拍手を受けた快感は特別なものだった。さらに大きな舞台、規模で戦っているeスポーツ選手には遠く及ばないものの、一端に触れられたような気がする。

 筆者は興奮のあまり、その日のうちに衝動買いをしてしまったが、1月31日~2月13日まで、『ぷよぷよeスポーツ』を500円で購入できるセールが開催されているので、興味がある方は購入してみると良いだろう。新しい世界が開けるかもしれない。(BCN・南雲 亮平)