10月27日からの予約開始を前に、iPhoneを取り扱う主要3キャリアの「iPhone X」の端末価格が出揃った。発売日は11月3日。Apple Storeでは朝8時から販売を行うとアナウンスしており、各ストアには行列ができそうだ。

201710261109_1.jpg
日本時間10月27日16時1分から一斉に予約を受け付ける

 Appleの最新スマートフォン「iPhone X」は、従来の指紋認証「Touch ID」に代わるセキュアな顔認証システム「Face ID」や「Qi(チー)」規格のワイヤレス給電に対応し、「iPhone 8 Plus/7 Plus」と同様、背面に広角と望遠の2つのカメラを備えた「デュアルカメラ」を搭載する。カメラ機能の強化は、ファーウェイやASUS、HTCなど、他のメーカーと同じ方向性だけに、当初はβ版として提供するインカメラの「ポートレートライティング」をはじめ、実際のクオリティが気になるところだ。
 
201710261109_2.jpg
デュアルカメラをはじめ、最新技術を数多く実装。それでも10万円を超える一括価格は高すぎる?

 「iPhone X」のストレージ容量は64GBと256GBの2種類。税込の販売価格は、それぞれドコモは12万5064円と14万3856円、KDDI(au)は12万8160円と14万6400円、ソフトバンクは13万1040円と14万9280円だ。

 上位機種の256GBモデルを機種変更で購入する場合、端末価格から割引額の総額を差し引いた実質負担額は、ドコモが8万6832円、auが7万3200円(端末代の最大半額の支払いを不要にする「アップグレードプログラムEX」加入後に25か月目に機種変更した場合)、ソフトバンクは通常は8万1840円、「半額サポート for iPhone」適用時は4万920円。さらに、割引クーポンやたまったポイントなどを利用すると、実際に支払う金額はもう少し下がる。
 
201710261109_3.jpg
キャリアが提示する「縛り」を受け入れれば実質負担額はそれほど高くない

 またドコモは、auの「アップグレードプログラムEX」、ソフトバンクの「半額サポート for iPhone」に対抗するかたちで、「機種変更応援プログラムプラス」の対象端末に「iPhone X」を追加。購入後13か月目以降25か月目までに新たな機
種を購入すると、13か月目なら6万ポイント、25か月目でも1万2000ポイント還元する。

 ちなみに、Apple Storeでの販売価格は、税別で256GBモデルが12万9800円、64GBモデルが11万2800円。アクセサリ類はともかく、iPhone本体はキャリアショップや家電量販店で購入したほうが経済的だ。

 全国の家電量販店・オンラインショップの実売データを集計した「BCNランキング」によると、AppleのMacノートの税別平均単価は13~14万円。販売台数上位7社のうち最も高く、NECや富士通など、国内メーカーは10万円台前半だ。

 確かに「iPhone X」は、PCこそデジタル製品の主役という、過去の価値観にとらわれている層にとっては割高だと感じられるかもしれない。しかし、最も利用する時間が長いデバイスは何か? と改めて振り返ってみると、多くの人はスマホのはず。一番身近なものにもかかわらず出費を惜しむ傾向は、それまでが安すぎたからだ。

 大手キャリア間の駆け引きの結果、「iPhone X」も実質負担額でみれば7~8万円台という、SIMフリースマホのハイエンドモデルと同程度の水準に収まった。「初物好き」といわれる日本人の傾向を考えると、新しい要素が盛りだくさんの「iPhone X」は、少なくとも国内では「売れる」と予想するが、問題は供給体制。さて、どうなるだろうか? (BCN・嵯峨野 芙美)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。