AIリアルタイム音声翻訳機「Langogo」、日本市場に本格参入

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2019/11/21 13:25

 中国・深センで2018年1月に誕生した音声認識技術とAIニューラル機械学習を駆使するスタートアップのLangogo(ランゴーゴー) Technologyは11月21日、世界104種類の言語に対応したリアルタイム音声翻訳機「Langogo」で日本市場に本格参入すると発表した。「Langogo Genesis」を同日に発売。価格はオープンで、税別の実勢価格は2万8000円前後の見込みとしている。

Langogo Genesis

 Langogo Genesisのほか、普及価格帯の「Langogo Minutes」も12月に発売予定。価格は未定だ。フラッグシップモデルとして高性能マイクと組み合わせて国際会議の同時通訳も可能な「Langogo Summit」、ホテルや空港、コンビニなどでレンタル販売を想定する「Langogo Share」も発売する。2モデルとも、発売日と価格は未定。

 家電量販店などで一般ユーザー向けに販売する以外に、インバウンド(訪日外国人旅行客)を対象とした飲食店や小売店などの法人向け販売も狙う。2020年に100万台との数字もある音声翻訳機市場で、Langogo GenesisとLangogo Shareを合わせて約15万台の販売を目指す。国内総販売代理店のパルスの黒瀬一仙社長は「3年後に30万台の販売を目指したい」と語った。
 
パルスの黒瀬一仙社長(左)とLangogo Technologyの張岩CEO​​​​​

 Langogoの強みは、104の言語の対応、高精度・ハイスピードの翻訳機能、多様な利用シーンに対するユーザビリティーの三つ。

 とりわけ、リアルタイムの翻訳スピードの速さを強みとする。米国、仏国、香港、日本に設置した四つのサーバーから、最も近いサーバーを使い、Googleやテンセント、マイクロソフトなど、24種類の翻訳AIから「話す」「訳す」「伝える」の各工程で最適なものを選択することで即時翻訳を可能にする。

 各モデルの共通機能は次の通り。104種類の言語に対応した双方向翻訳機能、高い翻訳の精度、側面のワンボタンを押すだけで翻訳を開始し、1秒で完了する快速翻訳、4言語(中国語、英語、日本語、韓国語)に対応したオフライン翻訳、翻訳履歴のエクスポート機能、人の声によるネイティブ発音など。

 加えて、Langogo GenesisはWi-Fiルータ機能を搭載。eSIM技術で海外旅行先などの現地でSIMカードを買わなくても、電源を入れるだけで地域の最適なネットワークに自動接続する。

 このほか、音声録音やリアルタイムの文字起こし、テキストデータの生成の機能も備え、議事録作成などビジネスシーンでの活用も目指す。