風と音が気にならない寝室用パネルエアコン、フジタと長府製作所が共同開発

新製品

2019/06/17 15:00

 大和ハウスグループのフジタは、長府製作所と共同開発した、静かで風が気にならない寝室用パネルエアコン「眠リッチ(RAT-2244X)」を6月12日に発売した。価格はオープンで、税別の実勢価格は35万円前後。

「眠リッチ」の利用イメージ

 6~8畳程度の寝室での利用に適した新型冷暖房システム。送風を用いる一般的なエアコンとは異なり、赤外線を利用した新・放射冷暖房システムを採用することで、風と音の発生を抑え、室温を安定させ、朝まで熟睡可能にする。
 
強い熱エネルギーを持つ空気をゆっくりと放出する「ハイレンジ・薄型ヒートポンプエンジン」に、熱エネルギーを赤外線に変換する「サーモテックファイバーパネル」を組み合わせた新・放放射冷暖房システムの仕組み

 赤外線の効果により、体の冷やしすぎや熱しすぎを防止。睡眠中の体に負担をかけない温度管理が可能となった。ファンの回転が少ないため、風切り音の発生も少なく、就寝中の運転音の騒音レベルは、環境省が定める睡眠時推奨基準を大幅に下回る30dBA以下を実現した。また、風が直接体に当たらないため、喉や肌の乾燥を防ぐことができる。

 同社が順天堂大学医学部の小林弘幸教授と共同で行ったストレス実験では、「眠リッチ」を使用すると睡眠時の自律神経が安定して、ストレス指標値が低下し、約9割の人がリラックスできたという結果が得られた。ほかにも、ホテルの客室に試験的に「眠リッチ」を導入し、計189名に体感してもらったところ、8割以上が「風と音が気にならず、快適に眠れた」と回答した。
 
「眠リッチ」を使用したストレス実験の自立新生機能の変化

 エアコン本体と専用室外機を設置して使用する。電源は単相100Vで、1時間あたりの電気代の目安は、一般的なエアコンと同じ。
 
実際に試せる体感ルーム(見学は要問合せ)

 全国のデベロッパーや住宅メーカー、ホテル、医療福祉施設などの法人に加え、一般消費者に向けた販売も進める。発売にあわせ、「眠リッチ」の心地よさを実際に体感できる体感ルームを用意するほか、大和ハウス工業の住宅展示場「xevoΣPREMIUM 高崎駅前住宅展示場」にオプション設備として導入している。