19日に閉幕となったIoTの総合展「CEATEC JAPAN2018」では、総合空調メーカーのダイキン工業が初出展。従来の冷房や暖房による「冷たい空気」や「温かい空気」にとどまらず、「よく眠れる空気」や「集中できる空気」など、生活シーンにおける新たな空気の価値を、2020年の商品化を視野に入れた20の試作機とともに提案した。

空気砲で心地良い眠りと目覚めを促す「Sheep Sleep」

 初出展の狙いについて常務執行役員の舩田聡空調営業本部長は「試作機を作るにあたって、開発者や商品企画者が悶々と考えるのではなく、まずは試作機を作ってオープンな場で問うて、来場者の意見を聞きながら検証していくという、アジャイル型の開発体制に変更した。作る側はどう売るのかも考え、売る側もマーケッターとして商品の企画を考えていくきっかけにしたい」と、シーテックの会場ブースに開発者も参加させ、来場者の意見を直接ヒアリングする機会に生かしたという。

 例えば「Sheep Sleep」という試作機は、天井の照明の空気口から空気砲のような空気のかたまりを吹き出し、ベッドで寝ようとしている人の顔にふんわりと空気を当てることで快適な入眠を誘う。目覚めのタイミングでは、少し強めの空気が発射されて、自然な心地良い目覚めを迎える。照明や室内の温度なども連動して制御される仕組みだ。
 
東京五輪に向けて屋外のクールスポットをつくる「OuterTower」

 また、「OuterTower」は屋外イベントやカフェ、公共施設などでクールスポットがつくれる屋外用のスタンドアローンのエアコンだ。飲食店などにあるスポットエアコンは一カ所のみの送風だが、「OuterTower」は全方位に送風することができる。駅のホームなどにあるエアコンとの違いは、「OuterTower」の中に室外機と室内機をコンパクトに収納している点。また、電源さえあれば、どこでも設置が可能である。

 18年7月にはカフェテラスや球場、ビアガーデンなどで実証実験を行っており、好評だったことから、「OuterTower」にサイネージ広告を取り付けるなどして、東京五輪での採用を目指して製品化を検討している。
 
CO2濃度を制御する「Beside」システムと換気口に取り付ける「IAQ Unit」

 温度や湿度、気流、PM2.5やニオイなどの清浄のほか、CO2の濃度をコントロールする新たな空調も検討している。「Beside」システムは、センシングユニットが室内のCO2の濃度を検知しながら、仕事や勉強に集中する時や入眠、起床時などはCO2の濃度を低めにしたり、夕食時や脱臭時、睡眠前のリラックスしている時はCO2の濃度を標準したりするなどコントロールする。

 外気を取り込む既存の換気口に取り付けられる「IAQ Unit」は、既存のエアコンと併用することで、CO2濃度や温度、湿度、気流、清浄度を制御する。
 
超薄型の壁面エアコン「risora unitary」

 ほかにも、スタイリッシュなデザインにこだわったエアコンの「risora unitary」やベビーカーやペット用カートに取り付ける小型エアコンなど、「空調」というテーマのさまざまな試作機が展示された。