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シェア争いが激戦のデジタル家電は? 2022年上半期No.1発表前速報

【2022年上半期No.1発表・直前特集 #03】 全国の家電量販店やECショップで集計したPOSデータをもとに作成したデータベースで、いま売れているデジタル家電が正確に分かる「BCNランキング」は、毎年7月に上半期にもっとも売れたメーカーをデジタル家電の部門ごとに発表している。本連載の第3回では7月11日の発表直前に熾烈なシェア争いを展開している部門を2022年1月~5月の販売データとともに紹介したい。

デジタル家電の2022年上半期No.1を7月11日に発表! 連載形式で見所を紹介していく

例年になく大接戦が繰り広げられている「ノートPC部門」

 テレワークの主役として再び脚光を浴びているノートPC部門。今年はいつになくメーカーのシェア争いが熾烈になっている。トップは絶対王者のNECパーソナルコンピュータで販売台数シェアは20.1%。これを追うのが富士通クライアントコンピューティングなのだが、シェアは19.7%と0.4ポイント差で肉薄している。
 

 一方でシリーズ別の販売台数シェアで頭一つ抜けているのはアップルの「MacBook Air Retina(2020)」。多数のモデルが展開されているノートPC市場において、1シリーズで7.2%と高い数値を記録している。NECパーソナルコンピュータの売れ筋は「LAVIE N15 N1565/CA」、富士通クライアントコンピューティングは「FMV LIFEBOOK AH42/F3」だ。

ソニーvsアップルの「ヘッドホン・イヤホン(ワイヤレス)部門」

 完全ワイヤレスイヤホンの普及で活況が続いているのが、ヘッドホン・イヤホン(ワイヤレス)部門。アップルのAirPodsシリーズが目立ちがちだが、実は5月時点で今年のメーカー別トップシェアをマークしているのは、ソニー。販売台数シェアは20.5%でアップルとは3.4ポイント差。完全ワイヤレスイヤホンだけでなく、ワイヤレスヘッドホンでも幅広いラインアップを揃えており、販売を伸ばした。
 

 シリーズ別ではアップルの「AirPods Pro MagSafe対応 MLWK3J/A」「Apple AirPods 第3世代 MME73J/A」がツートップを占めた。ソニーは「WF-1000XM4」が3位にランクイン。いずれも平均単価が2万円を超える高価格帯モデルというのもポイント。ヘッドホン・イヤホン(ワイヤレス)市場では「ハイエンドモデルほど売れる」が常態化してきている。

販売金額の上昇が目立つ「液晶ディスプレイ部門」

 昨今のテレワークやゲーミング需要の高まりを受けて、注目度が増しているのが液晶ディスプレイ部門だ。ここ数年の盛り上がりの反動もあって、市場全体の販売台数前年比は89.5%と若干低下しているが、販売金額は108.4%と大幅にアップ。より性能のすぐれたモデルが売れるようになってきていることが分かる。

 メーカーシェア別のトップはIOデータ機器。追うのはデルとBenQジャパンだ。販売台数シェアでIOデータ機器とデルの差は3.2ポイント、デルとBenQジャパンの差は0.7ポイントと接戦模様。一方で3強以外のメーカーが占める割合も55.8%と高く、各社がしのぎを削っている市場とみることができる。機種別では以外にもメーカー別で3位のBenQジャパン「ZOWIE XL2411K」がもっとも売れている。次いでIOデータ機器「EX-LDH241DB」、デル「S2421HGF」となっている。

 今回は3部門の最新状況をお伝えしたが、2022年上半期No.1では、全112部門の2022年1月~6月の販売データに基づくもっとも売れている家電メーカーを一挙に発表する。同日にはアナリストによる2022年上半期の家電市場レポートも合わせて公開する予定なので、楽しみに待っていてほしい。(BCN・大蔵大輔)