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JX通信社調べ、第5波で「医療施設」「福祉施設」の新型コロナ感染者数割合が急減 店舗は2倍に増加

時事ネタ

2021/08/06 08:00

 JX通信社は、運営するニュース速報アプリ「NewsDigest」で、全国の新型コロナ感染事例のある施設の情報を収集し、ユーザーが地図で確認できる機能を提供している。今回、この機能で蓄積した累計3.6万件のデータを分析したところ、第5波では、従来に比べて感染事例件数全体に占める「医療施設」や「福祉施設」の割合が急減する一方で、「店舗」での割合が約2倍に増加していることがわかった。

ニュース速報アプリ「NewsDigest」の画面例

 「NewsDigest」では、新型コロナウイルス感染拡大初期から、全国で自治体や企業などが発表した、感染事例のある施設の情報を独自に収集してきた。外出時の接触リスクの可視化に活用するべく、アプリのユーザーが近所の感染事例を地図でチェックできるようにしている。昨年来蓄積されたこれらのデータは、累計3.6万件にのぼっており、カバーしている感染者数は延べ12.7万人となっている。

 これら感染事例報告施設のデータを時系列に分析したところ、今起きている第5波は「医療施設・福祉施設」の割合が急減し、7月26日から8月1日では全体の3.5%にとどまった。「医療施設・福祉施設」の感染事例報告が45.2%(2月21日~2月27日)を占める時期もあったが、医師へのワクチン接種が始まった2月中旬以降、割合が急激に減少している。同様に「福祉施設」も、高齢者へのワクチン接種が本格的に始まった5月中旬以降、割合が減少している。
 

 一方で、飲食店やスーパー、百貨店など「店舗」の占める割合が71.2%と、第3波平均(約30%)の2倍以上に増えていることがわかった。感染力が強いとされる、いわゆるデルタ株により、職場や店舗での感染事例は急増しており、「密」の対策の回避の重要性が可視化されたといえそうだ。

 なお、マップ内の情報は、自治体や企業などにより発表された情報を、公益の観点から集約・整理したもの。自治体や企業などによる発表が確認できない情報や、発信元が不明な情報は一切含まれていない。そのため、すべての感染事例やクラスターの発生情報を網羅するものではない。