ソフトバンクグループは9月14日に半導体設計大手のアームを売却すると発表した。売却額は最大400億ドル(約4兆2500億円)。売却には規制当局の承認が必要で、完了には1年半程度かかる見込みだ。

ソフトバンクはIoT戦略の要としてきたアームを
エヌビディアに売却すると発表

 アームは2016年にソフトバンクグループが320億ドル(約3兆3000億円)で買収。IoT戦略のキードライバーと位置付けてきたが、「アーム単独よりエヌビディアとの組み合わせのほうがアームの潜在的な可能性を実現できる」との理由から売却を決定した。

 売却先となるエヌビディアは米国で1993年に創業した半導体メーカーで、PC向けのGPU開発を主軸に事業を拡大してきた。当初はゲームに特化していたが、現在はCG製作やデータセンター、自動車など幅広い分野で稼ぐ収益構造を確立している。

 特に近年はAI開発におけるGPUで高い評価を獲得して急成長。半導体業界における時価総額は今年3月から2倍以上も伸びており、台湾積体電路製造(TSMC)、サムスンに次ぐ3位につけている。

 20年3月にはデータセンター向けにインターコネクトを販売するイスラエルのMellanox Technologiesを69億ドル(約7700億円)で買収。事業拡大路線を突き進んでいる。今回、アームを傘下に収めたことでCPUやスマートフォン、IoT市場にも影響力を高めていくことが予想される。