ヤマダ電機は3月24日、宅配水「クリクラ」や家庭やオフィス掃除の「ダスキン事業」、美容・健康事業などを展開するナックの子会社で、注文住宅メーカーのレオハウスを完全子会社化すると発表した。レオハウスのすべての株を譲り受ける基本合意をナックとヤマダ電機で締結した。5月中旬の株式取得を目指す。

ナックの子会社レオハウスを買収するヤマダ電機

親会社ナックも苦戦

 レオハウスの業績は、ここ3年赤字が続いている。直近の2019年3月期の売上高は344億1700万円、営業損失は6億5200万円、経常損失は6億5200万円、当期純損失は7億5500万円。同期から純資産も3億500万円の赤字に転落している。

 親会社のナックは同日、2020年3月期通期業績の下方修正を発表。19年5月に発表した売上高は、12.2%減(122億円減)の880億円になる見込み。レオハウスによる受注数の伸び悩みに加えて、新型コロナウイルスの影響で住宅設備の納品が滞り引き渡しの遅れが発生しているという。

 また、ナックの美容・健康事業では子会社の化粧品通販サイトでサーバーへの不正アクセスが発覚。19年8~12月までECサイトが停止した影響で売上高が計画を下回る見込み。

 新型コロナの影響では、ナックの建築コンサルティング事業でも、セミナーをきっかけにした営業活動に支障をきたし、セミナーの参加者数や開催数が減ったことで売上高が減少する見込み。また、レオハウス同様に、建築・資材部門で商材の納品に遅れが生じていることも売上高の減少につながる見込みだという。

 宅配水のクリクラ事業やダスキンのレンタル事業は、除菌関連商品の販売で大幅に伸長しているものの、売り上げの減少をカバーするには至っていない。

 この結果、レオハウスの不採算店舗の減損損失3億7000万円など、合計6億5000万円の特別損失を計上。営業利益は4億円下振れし、親会社株主に帰属する当期純利益は87%減(8億7000万円減)の1億3000万円になる予定だという。

 住宅設備やリフォームでは、パナソニックやTOTO、LIXILなどが2月中旬から3月初旬にかけてトイレやシステムキッチン、ビルトイン食洗機、洗面化粧台、ユニット・システムバスなどの新規受注の停止や納品の遅れを順次発表している。リフォーム事業を手掛ける家電量販店でも、これらの商品の欠品や工事の遅れなどが生じている。中国の新型コロナウイルスの感染拡大が、生産や供給に影響を及ぼしているためだ。

 ヤマダ電機によるレオハウスの買収は、新型コロナの影響が住設やリフォーム業界の再編にも及んでいることの一端を示しているといえるだろう。(BCN・細田 立圭志)