「新型コロナ関連倒産」が全国12件、負債68億円の企業も

時事ネタ

2020/03/24 15:00

 帝国データバンクが3月23日13時時点で判明している新型コロナウイルスの影響を受けた倒産(法的整理・事業停止)件数を発表した。倒産したのは全国で12件で、そのうち法的整理が7件、事業停止が5件だった。

帝国データバンクが公表した新型コロナウイルスが主要因となり倒産した企業

 倒産した企業は、北海道三冨屋(北海道)、ルミナスクルーズ(兵庫県)、志学アカデミー(富山県)、花のれん(北海道)、田村屋旅館(福島県)、愛トラベル(広島県)、シティーヒル(大阪府)、京洛和蒼(京都府)、富士見荘(愛知県)、愛識(大阪府)、セブンレストランシステム(北海道)、エターナルアミューズメント(東京都)。

 エリア別では、「近畿」が4件で最多。次いで「北海道」が3件、「東北」「関東」「北陸」「中部」「中国」がそれぞれ1件になっている。業種別では、旅館が2件、国内旅行業、クルーズ船が各1件で、観光関連事業が4件になった。飲食関連事業者は、コロッケ製造、鮨割烹店、食堂運営などで、いずれも北海道エリアの事業者だった。このほか、学習塾や衣服関連事業者などがある。

 なかでも、アミューズメント施設を運営していたエターナルアミューズメントは、負債が68億6100万円にのぼり、事業停止に追い込まれた。3月下旬に自己破産申請する意向だ。

 帝国データバンクによると、いずれのケースも以前から経営難、厳しい経営環境に置かれていた共通点があるという。新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた自粛やインバウンド需要の激減などが追い打ちとなり、法的整理・事業停止に踏み切った。今後も、関連倒産企業が主要因となる倒産や、それに起因する連鎖倒産の発生が懸念されるとしている。