大幅還元キャンペーンをこれまで実施して実績のあるスマートフォン(スマホ)決済を、最新キャンペーンとともに紹介していく。第1回は、スマホ決済の還元競争を最初に仕掛けたPayPay(ペイペイ)を取り上げる。

ソフトバンクグループ、ソフトバンク、ヤフーの3社が共同出資する
PayPayが提供するスマホ決済サービス「PayPay」

スーパーアプリを目指しやや迷走?

 業種特定キャンペーンとともに短期間で加盟店を拡大し、スーパーやドラッグストア、家電量販店、個人経営の飲食店などリアル店舗向けの印象が強いが、「Yahoo!ショッピング」や「PayPayモール」などのECモール・オンラインショップ、「Uber Eats」「出前館」などのオンラインデリバリーサービスでも利用可能で、特にID連携しているYahoo!ショッピング/PayPayモールは、手元にPayPayアプリをインストールしたスマホがなくとも利用できる、PC派に使いやすい仕様となっている。

 当初のPayPayは、事前チャージ必須の銀行口座直結スマホ決済サービスであり、ヤフーカード紐付けで高還元となる後払いのクレジットカード紐付けスマホ決済サービスでもあった。しかし、19年10月以降、ヤフーカード以外の他社クレジットカード払いではPayPayボーナス付与や各種キャンペーンの対象外となり、20年2月以降、ポイント付与ルールの変更で、ヤフーカードでも「TポイントとPayPayボーナスのポイント二重取り」は不可能になった。
 
実施中のペイペイジャンボ(オンライン)は、
ヤフーカード・その他のクレジットカード払いは対象外

 現時点での記者の見立てでは、PayPayへの入金方法は銀行口座チャージやセブン銀行ATMから現金チャージが無難で、多数の対応銀行のうち、うっかり入金しすぎても手数料無料で戻せるジャパンネット銀行の口座を紐付けると最も便利に使える。
 
PayPay残高の種類。キャンペーンで付与されるPayPayボーナスライトのみ、
付与日から60日間の有効期間がある。PayPayボーナスは無期限

 また、どの通信事業者でも利用できるが、オンラインショップのYahoo!ショッピング/PayPayモールの利用頻度が高いなら、キャリアをソフトバンク/ワイモバイルに乗り換え、還元率アップを狙うとよりお得になる。もともとソフトバンク色は薄かったが、このバランスは絶妙だと感じる。基本的にスマホユーザーなら誰でもお得感が得られるからだ。

 唯一の対応カードであるヤフーカードは、非接触決済に対応するVisa LINE Payクレジットカードや楽天カード(VISA・MasterCardのみ)に対抗し、今後、仕様変更・還元率引き上げなどがあると予想する。PayPayは、アプリのトップ画面からジャパンネット銀行のカードローン申し込みを可能にしたり、One Tap BUYの「ボーナス運用」をリンクしたり、金融サービスを強化する一方で、「請求書払い」の対応振込票を増やしたり、購入した店舗のレビュー機能や、テイクアウトの注文と同時に決済が完了する「PayPayピックアップ」を追加するなど、多機能化が進んでいる。
 
PayPayアプリのトップ画面では、現在、2020年4月開始の
「ボーナス運用」が最も目に付きやすい左上に紹介されている

 ただ、モバイルオーダーや資産運用・ローンには全く興味がないといった層にとっては余分な機能追加となるため、よくいえば柔軟な、悪くいうとコロコロ変わる還元ルールや後からのキャンペーン内容変更に、やや迷走している感じは否めない。

 なお、還元対象外の他社クレジットカード紐付けは、クレジットカードが利用できない店舗でPayPayで支払い、年間一定金額以上の利用で特典のあるクレジットカードの年間決済額を上乗せできるというメリットがあり、利用状況によっては役に立つ。

7月のキャンペーンはセブン-イレブン「ペイペイジャンボ」や出前館で30%還元

 7月は、「セブン‐イレブンで当たる!ペイペイジャンボ」「がんばれ浜松!対象のお店で最大30%戻ってくるキャンペーン」などを実施する。出前館でも7月1日~7日の1週間限定で、期間中上限2000円まで戻ってくる30%還元キャンペーンを実施する。

 「ペイペイジャンボ」はいわば宝くじ。6月の「ペイペイジャンボ(オンライン)」はオンラインの対象ストア限定で参加しにくかったが、全国にあるセブン-イレブンなら使いやすい。運良く1等に当選すれば使った決済金額より多く戻り儲かるかもしれないという、ローリスク・ハイリターンな賭けである。こうした射幸心を煽るキャンペーンほど反響が多いとみられ、買い物が楽しくなる仕掛けを次々と生み出すPayPayは、やはり今もおすすめのスマホ決済サービスの筆頭だ。(BCN・嵯峨野 芙美)