経済産業省は、「新型コロナウイルス感染症関連」という特設ページを立ち上げ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による企業への影響を緩和するべく、同省が企業や個人事業主・フリーランスを対象に実施する支援策をまとめている。こうした支援策の活用は各企業の経営陣に任せるとして、勤務先から週4日以上の在宅勤務(リモートワーク)や時差通勤(シフト勤務)を命じられた個人向けに、在宅勤務のコストを抑えるポイントをまとめた。

経済産業省はさまざまな支援策を打ち出している

1.自宅の電力会社・プラン変更の検討 日常の節電も心がけて

 ずっと在宅勤務で自宅で仕事をする場合、確実に以前よりも平日昼間~夕方の電気代が増える。挿しっぱなしのコンセントを抜く、照明器具をこまめに消す、年式の古い家電を最新の省エネ家電に買い替えるといった節電対策に加え、別の電力会社への変更、都市ガスと電気のセットプランへの変更といった契約内容の見直しを早急に始めよう。口座振替から、さらにポイント還元率の高いクレジットカードやスマートフォン(スマホ)決済サービスの「請求書払い」に支払い方法を変えるだけでも実質負担は減る。
 
電力自由化で競争が活発に。この機に見直そう

2.通勤定期の払い戻しの検討 損得は路線による

 1カ月・3カ月・6カ月の通勤定期代は、往復の運賃と利用期間の日数をかけた金額よりだいぶ安い。過去に記者が調べたところ、JR線の場合、元が取れる、つまり、毎回運賃を払うより定期代の方が安くなる乗車日数は1カ月あたり12~14日。しかし、もともとの運賃が安めの私鉄だと、16~18日と多かった。

 もし、今の新型コロナウイルス感染症が完全に鎮静化するまで、基本的に出社しない、完全リモートワークの指示が出ているなら、通勤定期の払い戻しを検討したい。他社線との連絡定期券を含むJR東日本線の「モバイルSuica定期券」の場合、スマホからいつでも簡単に払い戻し可能。利用開始前なら220円の払い戻し手数料だけで全額、利用開始後は、有効期間が1カ月以上残っている場合に同じく220円の払い戻し手数料を支払うと所定の計算式に沿って返金される。
 
「モバイルSuica定期券」はカードの書き換えが不要なので、
払戻や区間変更もしやすい

 なお、通勤定期(通勤手当)の扱いは企業による差が大きく、例えば、半年に1回、カード型の定期券の現物が会社から支給されるといった、選択の余地のない場合は放置しておこう。

 あわせて、通勤時間に視聴するために契約した音楽配信・動画配信、電子書籍読み放題サービスなどは即座に解約するか、自宅でも楽しめるよう環境を整えよう。こうした月額課金制のデジタルサービスは、たいてい初回無料なので、類似の別のサービスに乗り換え、どちらの方が優れているか、比較する絶好のチャンスだ。通常は、有料の動画やコミックの期間限定無料配信・無料公開も多く行われている。新しいサービスをトライしてみよう。

3.有料オンライン家計簿サービスの解約検討 Excel管理なら無料

 在宅勤務なら、食材を買って調理する自炊の回数を増やしたいという料理好きもいるだろう。リアル店舗より、インターネット通販、インターネットスーパー、宅配のミールキットなどの方がウイルス感染のリスクが少なく、自宅でいつでも受け取れるので、手間もかからないと考える人も増えるはずだ。ECなら、退会しない限り、購入履歴がずっと管理ページに残るので、支出を管理しやすい。よって、オンライン家計簿サービスの必要性は減る。

 オンライン家計簿サービスの一つ、「マネーフォワード ME」は、有料のプレミアムサービスの利用規約を4月1日適用で改定し、月の途中で解約した際の日割り計算がなくなった。1年前の19年3月から、12カ月分のうち、約1カ月分が無料になる「年額プラン」を開始しており、ずっと途切れなく使い続けて欲しいという意図が見え隠れする。

 日々の買い物の家計簿代わりとして利用している場合、お得な年払いに移行するか、無料プランに戻すか、利用頻度を考えて検討しよう。わずかな節約の積み重ねが在宅勤務のコストの圧縮につながる。(BCN・嵯峨野 芙美)