夫婦二人とも就業時間が規則的な職種の場合、家事・育児の分担は、世帯年収に占める比率をもとに決めると公平だと考える。人の価値は年収で測るべきではないという意見もあるが、他に客観性の高い指標はなく、単純明快だ。

 しかし、現状は多くの家庭で妻に負担が偏り、総務省の調査(平成 28 年社会生活基本調査)によると、末子が6歳未満の子どもがいる世帯の家事・育児時間は、妻が1週間当たり計6時間を超えるのに対し、以前の調査に比べ長くなったとはいえ、夫は育児時間49分、家事時間17分の計66分にとどまる。働く妻の年収が世帯年収の1割に満たないなら妥当だが、年収が同程度か、やや少ない程度なら、もっと夫に分担を求めていいはずだ。

PC用家計簿ソフトNo.1は「てきぱき家計簿マム」

 20~30年前なら手書きするしかなかった「家計簿の記入」は、今も妻に偏りがちな家事の一つ。紙の家計簿を置き換えたPC用家計簿ソフトは、サンテクの「てきぱき家計簿マム」シリーズが有名で、全国の主要家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、資産管理(家計簿)、家系図作成など、複数のジャンルをまとめた「ホームソフト」全体のシェア7割を占め、家計簿ソフトの定番として根強い人気をもつ。
 

 過去3年間のてきぱき家計簿マムシリーズ全体の販売本数の推移を追うと、17年の前半こそ、前年の半分程度というひどい落ち込みが続いたものの、やがて横ばい~微増に転じ、縮小に歯止めがかかった。18年9月以降は、13カ月連続で前年超えを記録。消費増税直前の9月に至っては、前年同月比201.7%と、大きく跳ね上がった。家計簿ソフトは例年12月・1月に多く売れることから、今年9月の高い伸びは、まさに増税前の駆け込みによるものといえるだろう。
 

家計防衛のため、家計簿ソフトを活用しよう

 シリーズ最新版「てきぱき家計簿マム 9」は、リニューアルしたレシート入力画面で軽減税率に対応。明細ごとに消費税10%、食料品などの同8%適用を選択でき、紙の家計簿では面倒な税率の違いが自動反映される。複雑な軽減税率制度に対し、SNSでは不満の声が目立つが、直接関係する業務ソフト、家計簿ソフトにとっては追い風となった。
 

 ちなみに記者は、家計簿をつけておらず、以前は保有する銀行口座・証券口座などの残高を定期的にチェックしてエクセルに記入し、今は口座情報を連携したオンライン家計簿サービスで確認している。PayPayなど一部のスマホ決済サービス、電子マネーを除くと、おおおむね連携可能なので、とても便利だ。
 
情報連携した口座の残高を一元管理可能なオンライン家計簿サービス。
一部の金融機関のオンラインバンキングでも同様に管理できる

 夫や子どもに家事をもっと手伝ってと頼み込むより、最新の家電やアプリ、外部サービスを導入したほうが短期的には効果が高い。紙の家計簿への記入に時間を取られているなら、家計簿ソフトやオンライン家計簿サービスに目を向けてみよう。(BCN・嵯峨野 芙美)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。