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型落ち製品が人気のA4インクジェットプリンタ 平均単価は1万円台前半

 翌年4月入園の認可保育園・子ども園(以下、保育園と表記)の申し込みは、11~12月の指定期間のみ受け付ける自治体が多い。経験者はご存じだろうが、保育園申込にあたって提出する書類は多い。市役所・区役所の保育課で申請書一式が配布されているが、自治体のウェブサイトからダウンロードして自宅でプリントした方が手っ取り早く、職場復帰のため、コピー・スキャン機能を備えた1台3役の家庭用インクジェットプリンタ(複合機)は必須。「保活」成功のための準備の第一歩だ。

新規申請・転園の手続きのまだの家庭はお早めに

子育て家庭にプリンタは必需品 A3対応だともっと便利

 インクジェットプリンタ(複合機)の売れ筋はA4対応機種だが、住宅の新築や購入した中古住宅のフルリフォームを検討しているなら、業者からもらった図面をそのままコピーできるA3/A3ノビ対応機種がおすすめだ。
 

 家電量販店・オンラインショップの実売データを集計した「BCNランキング」によると、2019年10月のA4対応インクジェットプリンタ(複合機)の税別平均単価は1万3616円。本体だけならかなり安く、毎回、マルチコピー機のある店まで行って書類をコピーする手間を省く対価としては、妥当な金額だろう。ちなみにA3/A3ノビ対応機種だと3万3714円と、一気に高くなる。

ランキング上位は1年前の型落ち製品 モノクロ印刷オンリーなら問題なし

 インクジェットプリンタは、新製品の発売サイクルと年賀状印刷の影響で、毎年12月が最も多く売れる。11月も比較的多く、消費増税前の駆け込みで今年は9月も高めの水準だった。

 BCNランキングによると、カラーバリエーションを合算したシリーズ別の19年10月のインクジェットプリンタ(複合機)の販売台数ランキングのトップ3は、全て18年発売の型落ち製品。4位のエプソン「PX-049A」(実勢価格6000円前後)に至っては16年発売と、だいぶ前の機種だ。
 

 年々、本体の小型・薄型化や使い勝手の改善などが試みられ、かつて無粋な箱だった家庭用プリンタは、光沢仕上げやマット調のシックなカラーで、リビングになじむデザインに進化しているが、「提出すべき書類をプリントする」といった事務用途なら、1、2年前の機種でも支障がないため、価格の高い新製品はなかなか売れにくい状況にある。

 キヤノンの家庭用インクジェットプリンタのラインアップは、イチオシのハイエンドモデル「PIXUS TS6330」、高画質プレミアムモデル「PIXUS XK60」など23機種。年末商戦に向け、エプソンはエコタンク搭載モデル「EW-M752T」やCalorioシリーズのイチオシ機種「EP-882A」などを投入した。この上位2強を追うブラザーは、スマホとの連携を強化したPRIVIOシリーズの「DCP-J982N-B/W」などを発売した。
 
各メーカーの2019年夏~秋発売の新製品
(PIXUS XK60、Calorio EP-882A、PRIVIO DCP-J982N-B)

 確かに書類のプリント・コピーだけなら型落ち製品で十分だが、フルカラーで写真をプリントする機会が多いなら、画質にこだわった上位機種を中心に、新製品も検討候補に入れよう。(BCN・嵯峨野 芙美)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。