TwitterのTL上で見かけた、気になったワードを検索したところ、日経新聞 2018年3月13日付の記事<一億総「商人」時代 CtoC「持つより使う」>という記事が見つかった。全くのオリジナルの意見ではなく、新聞紙面で使われたワードを念頭にツイートしたようだ。

価格や好みより、将来のリセールバリューを重視

 フリマアプリ「メルカリ」を語るには、「リセールバリュー」の考え方が欠かせない。単に「リセール」ともいい、一度購入したものを販売する際の再販価値を指す。売却時に必要な外箱や取扱説明書などをしっかり保管し、製品を丁寧に扱って、不要になったら、もしくは後継機種に買い替えたら、「メルカリ」「ヤフオク!」「ラクマ」などのフリマアプリ・インターネットオークションサービスに出品して当初支払った金額の一部を回収する。オンラインサービスを利用せず、リアル店舗の買取専門店で売却する手もある。
 
フリマアプリNo.1の「メルカリ」

 しかし、状態が悪いと売れなかったり、安値で買い叩かれたりしてしまう。そもそもブランド時計、スマートフォン、玩具、コレクターグッズなどは、ブランドやキャラクターごとの人気・不人気の差が大きく、いずれ手放すことが前提なら、「リセールバリューの高いものを購入するべき」というアドバイスになる。これが冒頭で挙げた<一億総「商人」時代>の意味である。
 
「メルペイ」の利用設定を行うと、フリマアプリの売上金は「メルペイ残高」に変わり、
街ナカの店舗でそのまま使える。利用促進のため、大幅割引クーポンも毎月配布中だ

 居住用不動産(マンション・戸建住宅)は、以前から「資産価値(リセールバリュー)が重要」といわれている。この解釈も諸説あるが、仲介業者を利用したCtoCで売却する想定で、ここでは、資産価値とは「想定売却価格」を指すと定義しよう。スマホやブランド品を気軽にフリマアプリで売る感覚で、新しい住宅を購入したら前の家を売って資金を回収するイメージだ。実際、住宅は金額が大きいため、「買い先行」と呼ばれる、先に購入し、後から売却するフローは難しいとされるが、流れとしては分かりやすいため、そのまま用いる。

 さて、試算した結果、購入時・建築時の価格より、次に買い替えるタイミングでの「想定売却価格」のほうが重要だと分かった。このリセール時の金額を10分の1程度にすると高価格帯の自動車、100分の1にすると、最新スマホの中古買取価格になる。
 
購入時の価格が高くても、売却時に高値で売れれば戻ってくる

スマホは一度使うと新品の3分の2に下がる

 例えば、賃貸住宅に住み、10年間の住居費が「家賃8万円×12カ月×10年間=合計960万円」かかると仮定すると、購入した住宅の10年後の想定売却価格が購入時より1000万円程度の物件なら妥当、それ以上に大きく下がると予想される場合は「高値つかみ」といえる。この計算式にのっとると、現状の家賃が12万円ならば、10年後の時点で、値下がり1400万円までは許容できる。

 身近なスマホの例を挙げよう。オンライン上で公開されている買取価格表によると、iPhoneの最新モデル「iPhone XS」の64GB(Appleオンライン価格:税別11万2800円)の中古買取価格は6万6000円~4万9500円。つまり、一度試しに使ってみるために必要な金額は4~6万円程度となる。一度使うと、良品の状態でも、新品の3分の2に下がるスマホは「高い」のか「安い」のか、現状、流通している中古相場は妥当なのか、判断はなかなか難しい。そうした状況で、国は、中古スマホの市場拡大を掲げている。
 
ドコモの新たな購入プログラム「スマホおかえしプログラム」は端末の返却を条件に、3
6回の分割支払金の3分の1、12回分がチャラになる。正常に動作する良品なら購入価格の3分の2相当で
必ず買い取ってくれるイメージだ

オンライン決済にも対応 広がる「メルペイ」の狙いは?

 名称に「PAY(ペイ)」と入った、スマートフォンを利用したさまざまなモバイル決済サービスのうち、メルカリの「メルペイ」は、フリマアプリの売上金を手数料なしで実質的に現金代わりに利用できることもあり、いろいろな見方が出ている。今後ますますリテール重視の商品選びが浸透し、「一億総商売人化」が進むのか。どちらにしても、メルカリの「スマホ決済参入」の意味合いは大きい。(BCN・嵯峨野 芙美)