メルカリの決済サービス「メルペイ」が2月13日、ついに提供を開始した。サービス自体の発表は早かったが、ローンチには時間を要し、いつの間に後発となっていた「メルペイ」。どのような独自性で競合と差別化を図っていくのか。サービスを実際に試してみた。

2月13日に提供を開始したメルカリの決済サービス「メルペイ」、メリットは?

 「メルペイ」はフリマアプリ「メルカリ」の新機能として実装されるので、もしすでにメルカリをインストールしていれば、新たにアプリをインストールする必要はない。現時点ではiOS限定(Androidは今後対応予定)で、アプリのバージョンを最新(4.0.0)にアップデートすると使用できるようになる。
 
最新バージョンに更新前と更新後のホーム画面。
下部に「メルペイ」のアイコンが追加された

 メルペイのアイコンをタップすると、メルカリの売上金、ポイント、売上履歴、ポイント履歴、月イチ払いなどの項目を確認できる画面になる。サービスを利用するためには、まず電子マネーカードを作成する必要がある。もともと個人情報をメルカリに入力しているユーザーなら、追加で入力する項目は少なく、1分足らずで作成できる。
 
メルペイのホーム画面(左)、利用するにはまず電子マネーカードを作成する必要がある

 カードを作成したら次は「売上金」で「ポイント」を購入する。メルペイの仕様では売上金を直接決済に利用することはできない。必ずポイントに変換する必要がある。といっても、身構えることはない。手数料無料で1円=1ポイントに変換できるので、口座から口座に現金を移すようなイメージだ。
 
店舗で決済するためには「売上金」で「ポイント」を購入する必要がある

 電子マネーは非接触決済サービス「iD」に対応する。“第一弾”ということなので、これから対応するサービスは増えていくのだろう。iDはコンビニエンスストアやレストラン、ドラッグストア、ファーストフードなど対応店舗が多い。全国約90万の加盟店で利用できるのは大きな魅力だ。

 このままでも決済はできるのだが、ぜひやっておきたいのが銀行口座の登録だ。登録によるメリットは二つ。一つは、売上金の振込申請期限がなくなることだ。メルカリの売上金は一定期間しか保有できず、期限を過ぎると自動で振り込みが行われる(1万円未満の場合、210円の手数料がかかる)。この制約が取り払われれば、振込申請期限や売上金の残額などを気にすることなく、より自由にメルカリで売買ができるようになる。

 二つめはポイント購入の必要がなくなること。先ほど決済にはポイントが必須と説明したが、銀行口座を登録すれば現金を口座からチャージすることができるようになる。また、振込申請から口座に現金が振り込まれる。
 
銀行口座を登録すればメルカリを利用する上でのメリットも発生。
口座から直接チャージすることが可能に

 実際の決済は至ってシンプルだ。会計時に「iDで」と申告し、端末にスマホをかざせば瞬時に決済が完了する。決済後は「ポイント履歴」で決済した店舗と決済金額を確認できる。購入した商品の情報までは表示されないようだ。銀行口座からチャージした場合でも、ポイントが残っていれば、そちらから優先して引き落とされる。
 
ホームの「ポイント履歴」で決済履歴を確認できる

 決済手段としては分かりやすく、一度経験すれば誰でも疑問なく利用できそうだ。最もそれは他のスマホ決済サービスも変わらない。差別化するポイントがあるとすれば、やはり売上金をそのまま決済に回せることだろう。ヘビーユーザーならメルカリの売上金のみで生活が完結することも不可能ではない。銀行口座の登録で発生する二つのメリットを考えると、メルカリユーザーなら登録するだけでも価値のあるサービスといえそうだ。

 もしユーザーを拡大したいなら競合のPayPayやLINE Payが実施しているような大規模キャンペーンも必要になってくるかもしれないが、現時点でメルペイ側にその動きはない。2月20日に開催される「MERPAY CONFERENCE 2019」では、そのあたりの戦略も含め、今後の展開が語られることになりそうなので、気になるユーザーはチェックすることをおすすめする。(BCN・大蔵 大輔)