総務省は7月5日、消費者保護の観点からスマートフォン(スマホ)など携帯端末の料金プランを契約する際のルール決めをする「電気通信事業法の消費者保護ルールに関するガイドライン」(改定案)の中で、2年契約など期間拘束を伴う契約をする際に、携帯端末と通信料金、初期費用など拘束期間全体にわたる総支払額の表示を義務付ける方針を発表した。

総務省が示す総支払額明示の参考例​​​​​​

 大手通信キャリアによる携帯電話料金プランのキャンペーンでは、最初の1年間だけ割引が適用されるケースが多い。1年後は通常料金に引き上げられるため、2年間のトータル期間の支払総額が分かりにくく、他社の料金プランと比較しにくいといった指摘があった。

 ここで指摘する期間拘束とは、契約後に無料で契約解除や変更できないもの。6月に公表した2年縛りの途中解約で消費者が支払う上限を1000円(税別)とした施策とも連動するとみられる。

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 総務省は契約時の表示方法の参考例も公表。まずは、総額表示の説明事項を記載した専用の用紙を用意して口頭で説明する。そして、拘束期間の毎月の支払額の推移や通信と端末、その他手数料などの内訳を示したグラフと、総支払額や機種代金、手数料、残りの割賦支払金などを記載する。
 
トータル期間の支払総額とその内訳も表示

契約前も店頭で総額表示

 総務省によると、「消費者が料金プランを選定してから契約する際に受ける説明時だけでなく、料金プランを選ぶ前にも分かるように明示することが求められる」とする。消費者がどの料金プランにするか迷っている契約前の段階も、それぞれのプランを比較検討できる情報を提示する必要があるのだ。

 それを、「利用者の実態に応じた適切な対応」として紹介している。一つは、キャリアのホームページなどでも見られる料金シミュレーションである。利用者が割賦の回数やデータ容量、通話形態、ネット接続のオプションなどの条件を設定すると、月々の支払額が表示されるもので、ここでも2年契約ならその期間の総額と内訳の表示を求めている。
 
料金プランの提案段階でも比較検討が可能な情報を提示
 
店舗でも総支払額を表示

 同じように、店舗でも契約前の利用者の希望に応じて料金シミュレーションを実施する必要がある。また、月々の支払額のほか、拘束期間の通信料、端末代金の総支払額を表示することを明示している。

 総額表示の義務化は、今秋の電気通信事業法の改定に盛り込まれる予定で、改定後に総支払額の表示がされなかった場合は、総務大臣による業務改善命令が発動される可能性もある。(BCN・細田 立圭志)