楽天グループの楽天モバイルネットワークは2月20日、都内で会見を開き、4G/5Gの大規模な試験基盤を保有する次世代ネットワークの試験施設「楽天クラウドイノベーションラボ」の設立を発表した。設立にあたっては、シスコシステムズやインド・ムンバイでデジタルソリューションサービスを提供するテックマヒンドラと連携している。

左から、楽天モバイルネットワークの山田善久社長、シスコシステムズの情報通信産業事業統括本部 中川いち郎副社長、楽天の三木谷浩史会長兼社長、Network Services, テックマヒンドラのマニッシュ・ヴィアスCEO、楽天モバイルネットワークのタレック・アミンCTO(最高技術責任者)

 同日の発表会に登壇した楽天の三木谷浩史社長は、「このラボは、素晴らしいパートナーとの協力で完成した」と感謝を述べ、「秋に始まるキャリア事業に向け、さまざまな準備を進めている。楽天が作る新しいネットワークは、今までの概念を根底から覆す、クラウドベースのネットワーク。ソフトウェア化された新しいサービスの開発から実験、実装、商用化をスムーズにするために設立した。世界に先駆けた新しい試みとなる」とあいさつした。
 
あいさつする三木谷社長

 楽天クラウドイノベーションラボでは、楽天モバイルネットワークのエンドツーエンドの完全仮想化クラウドネットワークを再現。小規模なソフトウェア単位で、短時間で自動的に試験を繰り返す手法を採用したことで、試験期間の短縮とコスト低減を実現した。また、新サービス展開時に発生し得る通信ネットワークの不具合の低減や、サービスの安定にもつながるという。
 
サーバールーム(左)とシールドルーム

 施設の中には、商用で必要となるノードが商用と同じ構成で構築されているサーバーのほか、送受信機能を持つ基地設備、人工的に接続に負荷をかけるシミュレーター、各端末メーカーの新機種の検証を行うシールドルームなど、あらゆるケースでサービスが安定して動作するかをテストする設備が揃っていた。
 
送受信機能を持つ基地設備

 三木谷社長は、「当社が展開する携帯事業は、今までの携帯事業とは全く違うもの。IT技術は確信的に進化してきた。中でも、インターネットサービスはクラウドに移ってきているが、スマートフォンはまだクラウドに至っていない。構造的な問題と技術的な問題はあるものの、IT企業として、新しい技術と信頼の技術で解決していく」とコメントした。