10月15日の臨時閣議で、1年後に迫った消費増税について、安倍晋三内閣総理大臣は、「消費税率については、法律で定められたとおり、2019年10月1日に現行の8%から10%に2%引き上げる予定」と述べ、同時に「前回の3%引上げの経験をいかし、あらゆる施策を総動員し、経済に影響を及ぼさないよう、全力で対応する」と表明した。

平成30年10月15日 臨時閣議における総理発言(Webサイト「首相官邸」より一部抜粋)

 施策は4つ。(1)認可・無認可をあわせた幼児教育・保育の無償化、(2)軽減税率の一部導入(酒類を除く飲食料品の税率は8%のまま据え置き)、(3)引上げ前後の消費を平準化するため、引き上げ後の一定期間、中小企業の店舗で購入するとポイント還元するなど、支援策を実施する、(4)消費税負担が大きく感じられる大型耐久消費財について、来年10月1日以降の購入にメリットが出るように税制・予算措置を講じる、といった内容だ。

 増税による経済活動への影響としては、増税前の駆け込み需要や増税後の買い控えが挙げられる。本体価格が同じなら増税前のほうが安く買えるため、駆け込みで買うなといわれても、節約第一の消費者は聞く耳を持たない。調べたところ、第1次石油危機では、駆け込み需要によって商品が不足し、結果的に物価上昇を招いたそうだ。
 

 耐久消費財のなかでも、比較的安価な家電製品は、増税前にいろいろと買いたくなるもの。しかし、テレビやレコーダーなどのデジタル(クロモノ)家電は、そもそも製品サイクルが短く、増税後でも型落ち製品の値下がりが期待できるので、急いで購入する必要はない。一方、冷蔵庫や洗濯機などの白物家電はグレートごとに価格帯がほぼ決まっているため、増税前に買ったほうがトクといえる。

 とはいえ、各小売店は増税後の買い控えを避けるため、大型キャンペーンや特価セールを開催する可能性が高い。増税分以上の便乗値上げの有無を含め、増税前と後での価格の変化や、各社の増税対策にも注目していきたい。
(BCN・南雲 亮平)