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ヤマダ・エスバイエルホームが27億円の最終赤字に下方修正

経営戦略

2018/04/11 20:00

 暮らしのトータル提案をする新業態店「家電住まいる館YAMADA」への転換を急ぐヤマダ電機にとって、肝となる注文住宅・リフォーム事業を担うヤマダ・エスバイエルホームは4月10日、2018年2月期の連結業績を下方修正し、当期純損益の2億円の黒字予想が、一転して27億円の赤字になると発表した。

「家電住まいる館YAMADA」の店舗内に設置されているヤマダ・エスバイエルホームの売り場

 売上高は520億円の予想から490億円に、営業損益は3億円の黒字から9億円の赤字に、経常損益は2億8000万円の黒字から9億円の赤字に修正した。営業損益、経常損益、当期純損益で黒字だったのは、過去6年間で16年2月期のみで、それ以外は13年2月期から赤字体質が続いている。
 
ヤマダ・エスバイエルホーム 2018年2月期業績予想

 業績下方修正の理由として、昨年の第2四半期から延べ約1万室の大型リノベーション工事を請け負い、リフォーム事業の受注高は前年比約200%と伸長したが、受注と工事が集中したため、工事の追加変更の発生によるコスト増や体制を整えるための人件費の増加を招いたためとする。リフォーム事業では、工事内容の精査や請求業務に遅れが生じ、予定していた利益が当期中に確保できず後手に回った。

 さらに、大型案件の対応が注文住宅事業など既存事業の各業務への負担増を招き、当初の着工予定が翌期へずれ込むなどの工期遅延が生じた。リフォーム事業では、オーナーリフォームの工事進捗に一部遅れが生じ、売上高や各段階の利益が大幅に下回る見込みとなった。特別損失として住宅展示場など17億3000万円の減損損失を計上した。

 なお、同社では展示場の新規出展や建て替え、改装などの営業力強化により17年度の戸建て注文住宅受注は前年比124%、18年2月末時点おける戸建て注文住宅の受注残が前年同期比125%に伸びていることが、19年2月期の売上高に寄与する予想とする。