家電量販店がホームセンターやドラッグストアの商品を扱ったり、ホームセンターが家電製品を販売するなど、人口減や少子高齢化を背景とした国内市場の縮小で、小売業界における垣根を越えた競争が激しい。そうした中、ヤマダ電機は3月21日から、家具のPB第一弾となる「オリジナルソファ」の販売を開始した。

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ヤマダ電機のオリジナルソファ

新業態の19店舗で本格的にスタート

 ヤマダ電機のオリジナルソファは昨年から企画・開発が進められ、今年1月に一部店舗で導入を開始。3月21日に奈良市や横浜市、旭川市など6店舗で実施した「家電住まいる館YAMADA」の同時オープンを皮切りに、「インテリアリフォームYAMADA」を含む新業態の19店舗で本格的な販売を開始した。今後も、ほかの家具での展開を拡大していく予定だ。
 
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3月21日にグランドオープンした「家電住まいる館YAMADA 横浜金沢店」の1階の家具コーナー

 オリジナルソファは高級感のある3人用革ソファがオープンセールで税別9万9800円、背もたれが外れて白ステッチのデザインをあしらったミドルクラスの2人用革ソファが5万4800円、天然木のフレームと掃除機をかけやすく脚を高くした普及タイプの2人用布ソファが1万5000円と、3タイプのラインアップで販売している。
 
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ミドルクラスと普及タイプも品揃えしたオリジナルソファ

 ヤマダ電機は、縦型洗濯機や小型冷蔵庫、オーブントースターなどの小物調理家電、電池やメモリカードといった消耗品などで、家電のPBである「HERB Relax」を展開している。これらは、価格は安くても高い利益率が期待できるとともに、普及価格帯の家電のモノづくりから手を引き、プレミアムモデルに集中する国内家電メーカーの戦略転換で生じたラインアップや品揃えのすき間を埋める効果がある。
 
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「HERB Relax」はオーブントースターなど普及価格帯の小物家電が多い

 今回のヤマダ電機のオリジナルソファは、家電を軸とした「HERB Relax」の狙いとは異なり、ニトリなどのホームセンターがキッチン家電や調理家電、電子レンジ、冷蔵庫などで家電市場に進出していることへの対抗策とみてとれる。

 ニトリが3月27日に発表した2018年2月期の連結決算は、売上高が5720億円(前期比11.5%増)、経常利益が948億円(同8.3%増)と好調だった。都市部の百貨店などへの出店攻勢を強め、昨年10月に500店舗を突破し、523店舗まで拡大している。

 一方のヤマダ電機は、従来の家電専門店「テックランド」から、家具やインテリア雑貨、リフォーム、住宅まで暮らしのトータル提案を行う「家電住まいる館YAMADA」への業態転換を急ピッチで進めており、新しい売り場ではホームセンターやドラッグストアの要素が散見される。ヤマダ電機のPB家具への参入で、業界を越えた戦いはさらにヒートアップするはずだ。(BCN・細田 立圭志)