• ホーム
  • トレンド
  • 【2018年3月更新】家電量販店の株主優待から戦略を読み解く・上新電機

【2018年3月更新】家電量販店の株主優待から戦略を読み解く・上新電機

 【不定期連載・家電量販店白書~株主優待】 国内株式市場に上場している主要家電量販店について、子会社・グループ会社を含め、1社ごとに株主優待制度の詳細を取り上げ、そこから今後の各社の戦略を読み解いてみたい。

 第1回のヤマダ電機に続き、今回は、プロ野球球団「阪神タイガース」のオフィシャルスポンサーとしても知られる上新電機を取り上げる。
 

 「ジョーシン」の名称で、関西を拠点に店舗を展開している上新電機。独自のオンラインショップ「Joshin web」に加え、ECモール「楽天市場」「dショッピング」にも出店。オンライン販売に占めるECモール経由の比率も高いとみられる。

 玩具・各種模型・ゲーム関連商品専門店「キッズランド」も展開しており、ヘビーユーザーからの評価も高い。キッズランドを併設したジョーシン店舗もある。また、2002年夏以来、プロ野球球団「阪神タイガース」のオフィシャルスポンサーを務め、過去には「Joshinオリジナル阪神タイガースPC」を数量限定で販売したこともある。
 

阪神タイガースの2018年新ユニフォームに新たな広告を追加掲出する

 東証一部に上場し、決算日は3月31日。配当は3月末と9月末の2回。17年10月1日付で株式併合、単元株式数の変更を行い、9月末時点の株主への優待を新設。100株単位で購入できるようになり、以前より手が届きやすくなっている。

 新しい株主優待の内容は、「100株以上500株未満:優待券200円10枚(3月末)、優待券200円25枚(9月末)」「500株以上2500株未満:優待券200円55枚(3月末)、優待券200円25枚(9月末)」「2500株以上5000株未満:優待券200円110枚(3月末)、優待券200円25枚(9月末)」「5000株以上:優待券200円165枚(3月末)、優待券200円25枚(9月末)」。さらに3月は、2年以上継続保有の場合、500株以上2500株未満の株主には優待券を30枚、2500株以上5000株未満の株主には60枚、5000株以上の株主には90枚をそれぞれ贈呈する。

 200円の株主優待券は、税込2000円以上の買い物一回につき、2000円ごとに1枚利用でき、例えば2万円の商品を購入した場合は、200円×10枚で最大2000円引きとなる。有効期限は翌年の3月末日。
 

現在実施中のキャンペーンと、最新オープンした新店舗(上新電機のWebサイトより)

 1948年5月に大阪・日本橋で上新電機商会として創業し、今年5月11日で創業70周年を迎える。これを記念し、平成30年(18年)3月期には1株あたり10円の記念配当を実施する。

 自社クレジットカードや銀聯カードのほか、17年10月にSuicaなど9種類の交通系電子マネー決済に対応。店舗・企業向けLINE アカウント「LINE@」を全店舗に導入し、今年3月2日からはLINE PayのQRコード決済(バーコード決済)も開始した。多彩な決済手段を用意し、ポイントアップなど、決済手段に紐付いた販促キャンペーンにも積極的だ。(BCN・嵯峨野 芙美)

■会社概要 <上新電機>
決算月:3月
設立:1950年2月
上場:1972年9月(東証一部:8173)
本社:大阪市浪速区日本橋西1-6-5
平均年齢:41.9歳
平均年収:579万円

企業サイトURL:http://www.joshin.co.jp/
IR情報URL:http://www.joshin.co.jp/joshintop/ir.html

【本連載の目的と記載内容について】
 通常の取材とは別の視点から家電小売業界の現状を明らかにし、各社の最新の取り組みを紹介するため、各社のIRページ・株価情報などを参考にまとめています。実際の投資などのご判断は読者様各自の責任にてお願いいたします。また、株主優待の内容は随時改定・見直しされるため、最新情報は必ずIRサイトなどでご確認いただきますようお願い申し上げます。