メモリーGB単価が35%超の急騰、パソコン価格にも影響か【道越一郎のカットエッジ】
パソコン用メインメモリーの価格が急騰している。全国2400の家電量販店やオンラインショップなどの実売データベース「BCNランキング」の集計で明らかになった。1GBあたりの税抜き単価(GB単価)が11月に入って急騰。11月1~12日のGB単価が529.7円に達した。この6月まで300円前後で推移していたところからの急上昇だ。一部では、AI処理用のDRAM需要が急拡大する中、サーバー向けメモリー需要が急増し製造ラインがそちらに集中。その影響が出始めている、とも報じられている。
メモリーとSSDの販売前年比とGB単価
メインメモリーのGB単価の上昇が始まったのはこの7月。6月の296.3円から317.5円と前月比で107.1%を記録した。以降8月で103.9%、9月で105.8%と上昇が継続。10月には、112.4%と上昇率が二桁に乗せた。この傾向は11月に入ってさらに加速。12日までの集計で、既に500円台を越えており、10月比で135.2%と大幅に上昇した。一方、同じメモリーながら、NANDを使ったSSDのGB単価変動は緩やかだ。昨年10月からほぼ12円を挟むわずかな変化で推移。しかし、11月に入って前月比7.1%上昇し、トレンドに変化が生じた可能性もある。今のところメインメモリーのような急激な上昇は起きていない。しかし、PCパーツの店頭価格は全般に上昇基調にあり、予断を許さない状況だ。
こうした価格変動に伴って、メインメモリーの販売前年比も大きく変動している。この7月から9月までは販売数の1桁増が続く一方で、販売金額は2桁増。単価上昇を反映して販売金額が大幅に伸びている。しかし、急激なGB単価の上昇に伴って10月の販売数は96.8%と前年割れ。11月には83.5%と2桁割れに突入した。販売数の縮小は品薄による影響もありそうだ。一方、販売金額は10月、前年比で137.8%と大幅に拡大。さらに11月に入ると、12日までの集計で159.5%と前年比で6割増の水準まで達している。一方、SSDは、販売数、金額ともそろって伸びており、堅調に推移している。
メインメモリーはパソコンの主要部品の一つ。こうした価格高騰が続けば、パソコンの本体価格にも少なからず影響しそうだ。Windows10のサポート終了に伴う特需も一段落。今後予想される反動減を、パソコン価格の急上昇で、さらに加速させる可能性も出てきた。(BCN・道越一郎)
メインメモリーのGB単価の上昇が始まったのはこの7月。6月の296.3円から317.5円と前月比で107.1%を記録した。以降8月で103.9%、9月で105.8%と上昇が継続。10月には、112.4%と上昇率が二桁に乗せた。この傾向は11月に入ってさらに加速。12日までの集計で、既に500円台を越えており、10月比で135.2%と大幅に上昇した。一方、同じメモリーながら、NANDを使ったSSDのGB単価変動は緩やかだ。昨年10月からほぼ12円を挟むわずかな変化で推移。しかし、11月に入って前月比7.1%上昇し、トレンドに変化が生じた可能性もある。今のところメインメモリーのような急激な上昇は起きていない。しかし、PCパーツの店頭価格は全般に上昇基調にあり、予断を許さない状況だ。
こうした価格変動に伴って、メインメモリーの販売前年比も大きく変動している。この7月から9月までは販売数の1桁増が続く一方で、販売金額は2桁増。単価上昇を反映して販売金額が大幅に伸びている。しかし、急激なGB単価の上昇に伴って10月の販売数は96.8%と前年割れ。11月には83.5%と2桁割れに突入した。販売数の縮小は品薄による影響もありそうだ。一方、販売金額は10月、前年比で137.8%と大幅に拡大。さらに11月に入ると、12日までの集計で159.5%と前年比で6割増の水準まで達している。一方、SSDは、販売数、金額ともそろって伸びており、堅調に推移している。
メインメモリーはパソコンの主要部品の一つ。こうした価格高騰が続けば、パソコンの本体価格にも少なからず影響しそうだ。Windows10のサポート終了に伴う特需も一段落。今後予想される反動減を、パソコン価格の急上昇で、さらに加速させる可能性も出てきた。(BCN・道越一郎)





