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Logicool Gのゲーミングデバイスは普段使いでも快適 「勝利」も「仕事」も思い通り PRO X SUPERLIGHT 2cとG515 RAPID TKLを1カ月使ってみた

 「ゲーミングマウス、ゲーミングキーボードは、PCでゲームを遊ぶときにしか使えないんじゃないの?」。いや、そんなことはない。

 ロジクールが展開するゲーミングギアブランド「ロジクール G」では、現役プロゲーマーなどからフィードバックを受けて開発したモデルを多数ラインアップしている。同ブランドの製品は、「BCNランキング」でもほぼ毎回上位にランクインするほどで、ゲーマーの間ではもはや定番として名前が知れているところだ。

※「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計しているPOSデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
 
ロジクール G最新モデルの使用感を非ゲーマー的視点でチェック!

 では、ロジクール Gをはじめとしたゲーミングデバイスのどこがそんなにすごいのか。先日登場した同社の最新モデル、ゲーミングマウス「PRO X SUPERLIGHT 2c LIGHTSPEED」、ゲーミングキーボード「G515 RAPID TKL」。これらを約1カ月間、在宅ワークなどの日常生活で、あえて非ゲーマー的な観点から使ってみると意外な発見がいくつもあった。

数値で見ると全然違う ゲーミングデバイスと普通のデバイス

 両モデルについて簡単に紹介しよう。
 

ロジクール G最高峰のバリエーションモデル 性能は普通のマウスの50倍以上

 
PRO X SUPERLIGHT 2c LIGHTSPEED


 「PRO X SUPERLIGHT 2c LIGHTSPEED」は、ロジクールGの最高峰「PRO X SUPERLIGHT 2」の名を冠した、フラッグシップのバリエーションモデル。重量は51gで、心臓部分ともいえるセンサーには、トラッキング速度888IPS、加速度88G、解像度最大4万4000DPIを発揮するHERO 2センサーを搭載。ポーリングレートは最大8000Hz。価格は2万460円。

 一般的なデバイスとの違いとして挙げられるのは、反応速度と入力精度だろう。簡単に言うと、ポーリングレートとは入力データがPCに送信される頻度のことで反応速度に影響する。そしてDPIはマウスを動かしたときの感度を指す。

 一般的なポーリングレートが125Hz前後、DPIが800程度と考えると、大体50倍以上の数字。数値だけ見ても途方もない違いがあることがわかる。
 

ロープロファイルだから使いやすい タイピングも静かで高いカスタマイズ性

 
G515 RAPID TKL

 「G515 RAPID TKL」は、ロジクールG初のラピッドトリガー対応ロープロファイル有線キーボード。磁気式スイッチと吸音性に優れた多層フォームを採用することで、打鍵音も静かで、しっとりしたような独特の打鍵感がある。ロープロファイルは、本体の厚みが薄いということ。22mmと薄型で、タイピングも負担になりにくい。価格は2万5850円。
 
厚みは22mmの超薄型

 ラピッドトリガーとは、キーを押したらすぐに入力を検知し、戻すとすぐに入力解除になるゲーミングキーボードの代表的な機能の一つ。通常のタイピングには不向きとされているが、ここは設定次第で自由に変えられる。また、磁気式スイッチは、物理的接点を持たないため、耐久性・精度が高い。

高い精度で細かい作業にも強い 思い通りに動いて効率アップにも

 マウスについては、実は使ってすぐ、DPI2000ぐらいで感度が高すぎるのではないかと思った。しかし、カーソルの動きが速くても、決まった位置にピタッと止まる感覚は、まさにゲーミングマウス。コツをつかめば、むしろ普段のマウスよりも使いやすく感じられた。
 
高性能なセンサーだけではなく、
裏面のマウススケートもコントロール性を高める要因
 
付属品には、グリップテープなどがついても、
汗ばんでも滑らないよう工夫できる

 ゲーミングマウスは主にシューティングゲームで正確に照準を合わせる際に使用することが多い。それ用に特化しているのだから当然と言えば当然だが、小さなボタンやリンク先も拡大せず確実にクリックできるので、作業が気持ち楽になる。これは、作業効率アップや何気ないイライラ解消にもつながりそうだ。

 ほとんど充電する必要がないのも煩わしくない。競技の妨げとなるため、ゲーミングマウスは動作時間が長めだ。PRO X SUPERLIGHT 2cは、最大95時間の連続使用が可能で、別売りのPOWERPLAY 2を使えば、ワイヤレス充電が可能となるため、ほとんど充電する必要もなくなる。また、普段乾電池駆動のマウスを使っているなら、その軽さにも驚くことだろう。
 
値段は張るがPOWERPLAY 2があるとかなり便利
 
専用アプリ「G HUB」を使用すれば細かい設定が可能
 
プリセットがいくつか用意されている

 「生産性」の名前で、デスクトップ用の設定もプリセットで盛り込まれている。専用アプリでは、縦横の感度まで各種設定を調整できるため、万が一最初の使用感が気に食わなくても、いろいろといじってみて自分なりの設定を見出せばいい。
 
通常の「PRO X SUPERLIGHT 2」と比較し、5%小型化、15%の軽量化を果たした
 
サイドボタンは二つ デフォルトでは
「進む・戻る」が割り当てられている
 
小さめのサイズ感は手が小さい人などに適している。
手が大きい筆者はつかみ持ち

 なお、PRO X SUPERLIGHT 2シリーズにはサイズ、形状の違いもラインアップされている。また、ゲーマーの中では、「かぶせ持ち」「つかみ持ち」「つまみ持ち」などいくつかマウスの持ち方に流派が存在する。この製品は少し小型のサイズだから、筆者にはつかみ持ちに最適だが、各々の持ち方、手のサイズに応じて、マウスの形状を細かく選べるのも、ゲーミングマウスの強みと言える。

 「PRO X SUPERLIGHT 2c」は、ゲームで使うにも申し分ないが、普段使いのマウスとしても十分にアリだ。

ロープロ仕様は疲れにくい 音も静かだから普段使いでも安心 設定次第で幅が広がる

静音性が高いからオフィスでも安心 これを仕事用として使うロジクール社員もいるという

 さて、「G515 RAPID TKL」はどうだろうか。筆者は普段高さのあるメカニカルキーボードを使用する。打鍵感を求めて、クリック音が大きめなCHERRY MX 青軸を使ったモデルを使っていたからか、より静音性が高いように感じられる。

 最初は、アクチュエーションポイント(キーを押してから反応するまでのポイント)が浅いからかタイプミスが目立ってしまうが、そこはG HUBの出番。各キー個別に設定を調整できるので、間違えて押してしまうことの多いキーだけアクチュエーションポイントを深めに設定すれば、誤動作は大きく減らせる。ライティングの色も自由に設定できるのは、ちょっとうれしい。
 
筆者は母指球のあたりが触れがちなところを深めにしてみた ドラッグすれば、
複数のキーを一括で設定できたりと、専用アプリはわかりやすい設計
 
ライティングの設定も自由度が高い
 
好きな色に変えられるのはやっぱりうれしい

 そして厚さ22mmのロープロファイル仕様のおかげで、手首を無理に立てる必要もなく、長時間のタイピングでも疲れにくい。それに、スタンドの角度は4度、8度の二段階調節となっているので、若干の調整はきく。
 
二段階調節のスタンド部分

 このほかにもショートカットの設定などにも対応する。これはクリエイティブ用途で使っても、意外に便利そうだ。
 
キーにショートカットコマンドを割り当てられる
 
ゲームタイトルごとに設定を保存 「デスクトップ」はいわゆるブラウジング・作業用

競技用だからこそ普段使いも快適 ゲーマーたちのこだわりが体感できる本格モデル

 「PRO X SUPERLIGHT 2c LIGHTSPEED」「G515 RAPID TKL」両モデルとも、eスポーツを念頭に開発が進められた競技用モデルだが、普段使いがしにくいというわけではなかった。むしろ使いやすく、「作業用のデバイスにも、もっとこだわってもいいのかな」と、自分の作業環境の現状を突きつけられるかたちとなった。競技用だからこそ普段使いでも使いやすいと言う方が正しいのだろうか。

 正直テンキーが欲しいと思ったり、サイドボタンで誤操作してしまうことも何度かあったが、そこはゲーミング用途なので仕方がない部分もある。

 ただ、使ってみるとゲーマーたちのこだわりや、ゲーミングデバイスの凄みが身をもって体感できる。特に「PRO X SUPERLIGHT 2c」は最高峰をうたっているだけあって一般的なものとは大きな差を感じた。もちろん、ゲーマーに対しては十分におすすめできる。ただ、ゲームに興味がない人ほど、その使用感に驚くのではないだろうか。財布に余裕があるのなら、試してみる価値はある(BCN 寺澤 克)。
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