「日々、家電」で道具選びを楽しもう

時事ネタ

2021/05/01 19:05

【心がまあるくなる話・3】 日々、家電に助けられて生活しているからこそ、人は家電に愛着を持つようになる。生活様式や家族構成が変わるたびに、使う家電は変わる。「暮らしクリエーター」の蓮花(はすはな)が、自分に合った道具選びを楽しむ生活をおすすめする。


 日々の暮らしの中で、何かと助けられている家電製品。特に、冷蔵庫や洗濯機はもちろん、今ではオーブンレンジを必需品とする人も多いだろう。

 個人の生活様式や家庭内の家族構成の変化によっても、モノの必要性は変化していき、必ずしも今必要になっているモノが、未来の暮らしにも必要になるとは限らない。先のことはわからないが、私自身も、過去に様々な家電製品を使ってきて、数年に一度の頻度で買い替える時期がくると、次はどんなモノにしようかとワクワクしていた。

 最近では、家族が巣立って減ったこともあり、家電製品は必要最低限のモノだけに絞られ、故障した時に買い替える頻度も以前よりは少なくなってしまった。

 しかし、それまでに使っていて愛着を感じていた家電が故障して買い替える時には、いつも「お疲れさま」と、きれいに掃除をしてから処分する。その愛着は、日々、家電に助けられて生活しているからこそ生まれるのだろう。

 中でも冷蔵庫と洗濯機は日々の生活を支える重要な生活家電なのである。では、他の家電はそれほど必要ないのかと言われると、もちろん人によって違う。使う頻度が高いモノは、暮らしが変わっても家の中からなくすという選択肢は生じないが、例えば、毎日ごはんを炊く炊飯器は使う頻度が高いがどうなのか?

 私の場合、ごはんは土鍋で炊いているので炊飯器は必要ではないが、家族が多ければ炊飯器は冷蔵庫や洗濯機と同じくらい必要になるだろう。

 かつては私自身もそうだった。しかし、家族の変化と共に5年程前から土鍋生活を始めた。蓄熱性の高い土鍋は保温性も高く、じっくり熱が伝わりごはんがモチっと一粒、一粒ふっくら炊きあがる。冷めても炊き立ての香りが残っていて美味しい。

 今では土鍋のような炊きあがりに近い炊飯器も発売されている。土鍋に適わない部分もあるが、火加減や火の番、予約などができない土鍋に対して、炊飯器は家族が多い家庭や高齢の暮らしには最適といえる。

 私も今は土鍋という道具を不便に感じずに愛用しているが、先の未来の暮らしのことはわからない。その時々の暮らし方や家族構成、年齢に応じて日々家電を見直し、自分の暮らしに合った道具選びを楽しみたい。(蓮花)

■Profile
蓮花(はすはな)
暮らしまわりを物語る「暮らしクリエーター」。日々の中で心がまあるくなるような暮らしに寄り添うモノを探し、毎日を手づくりしていくようなライフスタイルを提案している。