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【実売分析】春商戦で盛り上がった無線LAN市場、海外ベンダーも台頭

 家電量販店・オンラインショップの実売データを集計した「BCNランキング」に基づき、チャートやビジュアルでわかりやすく最新の販売動向を示す「monoChart(モノチャート)」から気になるアイテムをピックアップ。今回は、春商戦が最盛期となる無線LAN市場を分析する。

 無線LAN製品は、新生活を始める学生や社会人などからの需要が大きいことから、毎年3月に最大の需要期を迎える。ルータ、アクセスポイント(親機)、アダプタ(子機)、中継器などを含む無線LAN製品全体の動きを示す指数を振り返ると、今年も例年通り、3月最終週に販売数量が伸びていた。
 
2月最終週から4月第2週までの販売数量推移(「BCNランキング・データサービス」「BCNランキング-PRO」の契約者限定のサービス「monoChart」より)

 ベンダー別では、大きなシェアをもつバッファローのほか、エレコム、NECプラットフォームズ、アイ・オー・データ機器の4社が、これまで無線LAN市場の大半を占めていた。しかしこの1年で、ティーピーリンクジャパン(TP-LINK)が第5のプレイヤーとしての地位を確かなものとし、2017年後半からは8~10%程度のシェアを安定して確保。10月以降はアイ・オー・データ機器の台数を上回り、4位につけている。
 
17年3月~18年3月のベンダー別市場シェア推移

 中国に本社を置く無線LAN製品メーカーのTP-LINKは、グローバル市場では有数の規模を誇る大手ベンダーだが、日本への参入は16年で最後発。無線LAN中継器「RE200」などが人気を集めている。

 急成長市場ではないものの、無線LAN製品の買い替え・買い増しの需要は手堅い。PCやスマートフォンだけでなく、スマートスピーカーなどにもネット対応機器は拡大しており、無線LAN市場ではこの先もメーカー間の販売競争が続くものとみられる。

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。