I・Oデータ、マクセルとの資本提携の第一弾は文教向け「プロジェクターたっち」

 アイ・オー・データ機器(I・Oデータ)は2月28日、昨年8月に資本業務提携したマクセルとの協業初となる新製品「プロジェクターたっち」を4月に市場投入すると発表した。マクセル製の小型超短投写プロジェクターと机上用タッチスクリーン、I・Oデータ製の小型PCの3つで構成される。本体価格はオープンで、税別の実勢価格は35万円前後の見込み。文教向けや法人ルートで販売する。


I・Oデータとマクセルの協業初となる「プロジェクターたっち」

 「プロジェクターたっち」は、わずか53gの軽さで手のひらサイズの超小型PC「CLPC-32WE1」と接続した小型プロジェクター「MP-SW51MJ」から、PCの映像をタッチスクリーン「MT-01J」に投写する。PCとタッチスクリーンはUSBケーブルでつながっており、タッチスクリーン上の映像を指でタッチしながら自由に描いたり、拡大・縮小や移動などができる。

 タッチスクリーンは専用のペンが不要で、人の指だけで作業できる。10点のマルチタッチのため複数人で使えて、折り畳み式のため持ち運びも便利だ。机上に投写した映像を囲みながら、「見る」「話す」「書く」ことができ、会議や教育現場などでの生産性や質の向上が期待できる。

 昨年10月には、京都情報大学院とマクセルは「プロジェクターたっち」を使ったアクティブラーニングを産学連携で開発し、離れた複数の拠点で遠隔授業の実証実験を実施した。
 

京都情報大学院で実施した遠隔授業の実証実験

 小型PCは、Windows 10 IoT EnterpriseのエンベデットOSを搭載し、勝手にアップデートがかからないようにしたり、設定によりWindows起動途中の画面を省略できる。CPUは、インテル製のAtom x5-Z8550。メモリは2GB。ストレージは32GBのeMMCを搭載する。

 I・Oデータとマクセルは、今後も両社の強みを生かして、次世代製品・サービスの研究開発を進めながら、コンシューマ市場や法人市場に向けて製品を投入していく計画だ。