ビジネスにおいて動画は有用なツールとなるが、「編集スキルがないから自分には関係ない」と諦めている人は少なくない。もしくは、音声がハードルになっている人もいるだろう。プロにナレーションを入れてもらう予算はない、かといって自分の音声を収録するのは嫌という声もよく耳にする。そもそも、動画を一から作成するのが面倒という声もあるだろう。AHSの「Voice Presenter Pro」は、まさにそうした動画制作に二の足を踏んでいる人のためのソフトウェアだ。必要なのは、基本的なパワポスキルだけ。既にあるパワポ資料から簡単に動画変換できるので、手持ちの資料をそのまま流用できるのも強みだ。あとは、誰でも簡単に高品質のナレーターをつけた動画を作成することができる。そこでVoice Presenter Proについて、実例も交えて紹介していきたい。
パワポ資料で簡単に音声付きの動画を制作することができる
「Voice Presenter Pro」
AHSは「VOICEROID(ボイスロイド)」や「VOICEPEAK(ボイスピーク)」などの音声合成ソフトウェアの企画・販売やキャラクター展開を行っている国内企業で、長年に渡って日本の音声合成分野をけん引している。
特に最新エンジンであるVOICEPEAKは、人間と遜色ない自然な発話を高いレベルで実現し、ビジネスシーンで絶大な支持を獲得している。特定のスキルがない人でも簡単に使えるように設計されおり、下記に紹介する商用可能6ナレーターセットはシリーズ名の通り、商用利用が可能な製品であり、ビジネスシーンでの利用も強く意識して設計されているのも特徴だ。
「VOICEPEAK商用可能 6ナレーターセット」は
商用利用可能でビジネスシーンでも利用しやすい設計
音声合成ソフトでの読み上げは、「イントネーションやアクセント、間の調整が難しく、スキルが求められる」というイメージがあるかもしれないが、VOICEPEAKは初期設定で極めて自然な読み上げが可能なため、調整の手間が少ない。さらにシンプルなパラメーターで感情も直感的にコントロールすることができる。
「VOICEPEAK」は分かりやすいUIと操作性で直感的に音声を生成
一方、VOICEPEAKのユーザーから挙がっていたのが、パワポ資料から簡単にナレーション動画を制作できないかというニーズだ。
VOICEPEAKは社内用マニュアルや研修用資料との相性が良く、パワポと合わせて利用されることが多かった。特に出力音声をパワポに埋め込み、音声付きの資料を作成するなどでよく利用されているが、研修というシーンでは、資料という形のままでは教材としてやや弱く、資料を映像化したいというニーズも強い。パワポ資料にあるテキストをそのまま読み上げたナレーション動画を作成してくれるソフトはないものか。
こうした声を受ける形で開発されたのが、Voice Presenter Proだ。
「Voice Presenter Pro」は
VOICEPEAKユーザーの声を受けて開発
VOICEPEAKのユーザーが利用するのを想定しているため、操作方法もVOICEPEAKを踏襲した設計になっており、非常に使いやすい。加えて、BGMや効果音をつける機能も盛り込んでおり、簡単に高品質の動画を制作することができる(Voice Presenter Proにはすぐに利用できるBGMや効果音が最初から収録されている)。
準備段階として、Voice Presenter Proを利用するにはVOICEPEAKもPCにインストールしておく必要がある。
すでにVOICEPEAKを利用している人ならVoice Presenter ProだけインストールすればOK。初めての人は両方のソフトがセットになった「VOICEPEAK 商用可能 6ナレーターセット with Voice Presenter Pro」を購入するのがいいだろう。
両方のソフトをパッケージにした
「VOICEPEAK 商用可能 6ナレーターセット with Voice Presenter Pro」
インストールが完了したら、Voice Presenter Proを立ち上げる。立ち上がったら、動画にしたいパワポ資料を読み込ませる。
まずはパワポ資料をVoice Presenter Proに読み込ませる
この初期段階で、すでにパワポ中のテキストは音声化されている。試しに再生してみると、イントネーションやアクセント、間の取り方など、人が読み上げているのではないかというくらいに自然で「もうこのまま動画にしてもいいのでは?」というレベルに仕上がっていて、驚かされる。
データを読み込ませたあとに表示される画面
すでにテキストは音声化されており、読み上げレベルの仕上がりも高い
ただ細かい部分に手入れすれば、より完成度の高い動画にブラッシュアップできそうなので、手動で微調整を加えていく。まず着手したのは、「読み」の修正だ。
漢字や英単語なども正しく理解してくれるが、まれに読み方を誤っている場合がある。今回は「Presenter」という単語をアルファベットのまま「ピイ アアル イイ エス イイ エヌ ティイ イイ アアル」と、アルファベットを一文字ずつ読み上げていたので、「プレゼンター」に修正した。
感心したのは、テキスト修正に合わせて、読み上げ方などが自動で最適化されることだ。「ー」の音引きは自動で前の単語の母音である「ア」に変換され、「プレゼンター」のイントネーションも正しい形で出力された。
読み上げ音声のテキストを修正
イントネーションなども自動で整えてくれる
続いて、読み上げないでよいテキストの間引きだ。テキスト中の「&」は読み上げなくて良いと感じたので、「アンド」を削ってみた。
読み上げなくてよいテキストは削除
パワポ資料に記載されているテキストとは異なるテキストを読み上げさせるのも簡単だ。例えば、テキストが多いスライドについては、「以下のような例があります」などのセリフに置き換えることもできるので、動画としての間延びも感じたままに解消することが可能だ。
パワポに記載されたテキストとは、まったく異なるテキストを読ませることも可能
アクセントやイントネーションについては、事例の資料では直すべき点が見当たらなかった。もし見つかった場合は画面下の抑揚ラインをマウス操作で上下して調整すればOKだ。よりこだわるなら、一文字を読み上げる時間を延ばしたり、短くしたりすることもできる。
アクセント・イントネーション・長さは、マウス操作で簡単に調整可能
初期状態で人が読み上げているような自然なしゃべりだが、より細かく設定したいなら、画面右の「ブロック設定」から調整を行う。ここでは、速さ・ピッチ・ポーズ・音量に加えて、感情の込め方までコントロールすることができる。
感情は「幸せ・楽しみ・怒り・悲しみ」の4属性に0~100までの数値で割り当てることができる。本ソフトを使用していて、思わず「お~!」と感動したのは、まさにこの機能。プロのナレーションや声優のようなリアルな感情が乗っかり、品質が一気にアップする。
マウスで数値を直感的に調整できるUIだが、幸せ50/楽しみ50のような複合的な設定もでき、舞台俳優さながらの表現力を持たせることもできる。
「幸せ100に怒り50と悲しみ50を混ぜるとこんな感情の声になるのか」など、あまりに楽しすぎて時間が溶けてしまうので、作業を時短したいという目的でVoice Presenter Proを利用する人は沼らないように注意してほしい。
ブロック設定の右にある「スライド設定」では、BGMや効果音を挿入することができる。こちらもタブを選択していくだけのシンプルなUIなので、誰でも迷うことなく操作できる。
音声に感情をこめたり、BGMを挿入したりして、動画のクオリティを上げていく
ビジネスシーンで使いやすそうな音源を多数収録しているが、外部の音源を取り込むことも可能。AHSでは商用利用可能な効果音素材集「ぴた音」というシリーズも展開しているので、もしよりぴったりの音をあてたいなら、そちらを利用するのもおすすめだ。
AHSが展開している商用利用可能な効果音素材集「ぴた音」
全ての作業が完了したら、いよいよ動画に変換する。今回はスライド3枚を使用した50秒程度の動画をHD(720p)として制作。スライドショーを録画するという仕様なので、動画時間とほぼ同じ時間で動画化が完了する。
左から生成された動画データ、元になったパワポ資料、Voice Presenter Proデータ
アニメーションもしっかりと反映されていて、実際に講師がパワポ資料でレクチャーをしているライブ感のある動画に仕上がった。超簡単&爆速で動画を制作できることをたしかめるつもりだったが、実際に使ってみると、できることや表現力の幅も広く、応用力の高さは想像以上だった。
・社内向けにマニュアル資料や研修資料を作成する業務がある人
・非対面営業を強化したい人
・手元にある資料を動画化して再利用したい人
プロのナレーションを雇う必要がないので外注費用を削ることができるし、音声は簡単に修正できるので再収録する手間もない。自分で音声を録音する場合にはマイクなどが必要だが、Voice Presenter Proならパソコン1台で作業が完結するのも魅力だ。
収録している音声やBGM、効果音などがすべて商用利用できるのも、ビジネスパーソンにとって強みといえる。生成AIなどを利用する際には権利関係などが問題になることが多いが、ビジネスシーンを想定して開発されたVoice Presenter Proはそのあたりにも配慮が行き届いている。
また、法人利用という目線でいえば、作業がローカルで完結することも安心材料だ。クラウド上にアップする必要がないので、資料の機密性を問わず動画化することが可能だ。料金体系がサブスクではなく、買い切りというのも、うれしいポイントだ。
新生活に「自分のビジネススキルをさらに高めたい」「業務効率化を図りたい」と考えているなら、Voice Presenter Proの力を借りて、動画を手軽なビジネスツールとして活用するのは、コスパの良い手段になるはずだ。(OFFICE BIKKURA・小倉 笑助)
■Profile
小倉笑助
家電・IT専門メディアで10年以上の編集・記者経験を経て、現在はフリーライターとして幅広い業界で取材活動を行う。家電レビュー、業界のキーマンインタビュー、金融サービスの解説、企業の戦略分析などの記事制作が得意。ポイ活セミナーの講師も務め、生活者に役立つ情報を日々発信している。
「Voice Presenter Pro」
ビジネスパーソンのために開発された「Voice Presenter Pro」
Voice Presenter Proを知る上で、まずは発売しているAHSと入力文字読み上げソフト「VOICEPEAK」について触れておきたい。AHSは「VOICEROID(ボイスロイド)」や「VOICEPEAK(ボイスピーク)」などの音声合成ソフトウェアの企画・販売やキャラクター展開を行っている国内企業で、長年に渡って日本の音声合成分野をけん引している。
特に最新エンジンであるVOICEPEAKは、人間と遜色ない自然な発話を高いレベルで実現し、ビジネスシーンで絶大な支持を獲得している。特定のスキルがない人でも簡単に使えるように設計されおり、下記に紹介する商用可能6ナレーターセットはシリーズ名の通り、商用利用が可能な製品であり、ビジネスシーンでの利用も強く意識して設計されているのも特徴だ。
商用利用可能でビジネスシーンでも利用しやすい設計
音声合成ソフトでの読み上げは、「イントネーションやアクセント、間の調整が難しく、スキルが求められる」というイメージがあるかもしれないが、VOICEPEAKは初期設定で極めて自然な読み上げが可能なため、調整の手間が少ない。さらにシンプルなパラメーターで感情も直感的にコントロールすることができる。
一方、VOICEPEAKのユーザーから挙がっていたのが、パワポ資料から簡単にナレーション動画を制作できないかというニーズだ。
VOICEPEAKは社内用マニュアルや研修用資料との相性が良く、パワポと合わせて利用されることが多かった。特に出力音声をパワポに埋め込み、音声付きの資料を作成するなどでよく利用されているが、研修というシーンでは、資料という形のままでは教材としてやや弱く、資料を映像化したいというニーズも強い。パワポ資料にあるテキストをそのまま読み上げたナレーション動画を作成してくれるソフトはないものか。
こうした声を受ける形で開発されたのが、Voice Presenter Proだ。
VOICEPEAKユーザーの声を受けて開発
VOICEPEAKのユーザーが利用するのを想定しているため、操作方法もVOICEPEAKを踏襲した設計になっており、非常に使いやすい。加えて、BGMや効果音をつける機能も盛り込んでおり、簡単に高品質の動画を制作することができる(Voice Presenter Proにはすぐに利用できるBGMや効果音が最初から収録されている)。
直感操作でOK!驚くほど簡単&爆速でパワポ資料が動画に変身
ここからは実際に筆者が作成した動画資料をVoice Presenter Proで動画化した手順を紹介していく。準備段階として、Voice Presenter Proを利用するにはVOICEPEAKもPCにインストールしておく必要がある。
すでにVOICEPEAKを利用している人ならVoice Presenter ProだけインストールすればOK。初めての人は両方のソフトがセットになった「VOICEPEAK 商用可能 6ナレーターセット with Voice Presenter Pro」を購入するのがいいだろう。
「VOICEPEAK 商用可能 6ナレーターセット with Voice Presenter Pro」
インストールが完了したら、Voice Presenter Proを立ち上げる。立ち上がったら、動画にしたいパワポ資料を読み込ませる。
この初期段階で、すでにパワポ中のテキストは音声化されている。試しに再生してみると、イントネーションやアクセント、間の取り方など、人が読み上げているのではないかというくらいに自然で「もうこのまま動画にしてもいいのでは?」というレベルに仕上がっていて、驚かされる。
すでにテキストは音声化されており、読み上げレベルの仕上がりも高い
ただ細かい部分に手入れすれば、より完成度の高い動画にブラッシュアップできそうなので、手動で微調整を加えていく。まず着手したのは、「読み」の修正だ。
漢字や英単語なども正しく理解してくれるが、まれに読み方を誤っている場合がある。今回は「Presenter」という単語をアルファベットのまま「ピイ アアル イイ エス イイ エヌ ティイ イイ アアル」と、アルファベットを一文字ずつ読み上げていたので、「プレゼンター」に修正した。
感心したのは、テキスト修正に合わせて、読み上げ方などが自動で最適化されることだ。「ー」の音引きは自動で前の単語の母音である「ア」に変換され、「プレゼンター」のイントネーションも正しい形で出力された。
イントネーションなども自動で整えてくれる
続いて、読み上げないでよいテキストの間引きだ。テキスト中の「&」は読み上げなくて良いと感じたので、「アンド」を削ってみた。
パワポ資料に記載されているテキストとは異なるテキストを読み上げさせるのも簡単だ。例えば、テキストが多いスライドについては、「以下のような例があります」などのセリフに置き換えることもできるので、動画としての間延びも感じたままに解消することが可能だ。
アクセントやイントネーションについては、事例の資料では直すべき点が見当たらなかった。もし見つかった場合は画面下の抑揚ラインをマウス操作で上下して調整すればOKだ。よりこだわるなら、一文字を読み上げる時間を延ばしたり、短くしたりすることもできる。
初期状態で人が読み上げているような自然なしゃべりだが、より細かく設定したいなら、画面右の「ブロック設定」から調整を行う。ここでは、速さ・ピッチ・ポーズ・音量に加えて、感情の込め方までコントロールすることができる。
感情は「幸せ・楽しみ・怒り・悲しみ」の4属性に0~100までの数値で割り当てることができる。本ソフトを使用していて、思わず「お~!」と感動したのは、まさにこの機能。プロのナレーションや声優のようなリアルな感情が乗っかり、品質が一気にアップする。
マウスで数値を直感的に調整できるUIだが、幸せ50/楽しみ50のような複合的な設定もでき、舞台俳優さながらの表現力を持たせることもできる。
「幸せ100に怒り50と悲しみ50を混ぜるとこんな感情の声になるのか」など、あまりに楽しすぎて時間が溶けてしまうので、作業を時短したいという目的でVoice Presenter Proを利用する人は沼らないように注意してほしい。
ブロック設定の右にある「スライド設定」では、BGMや効果音を挿入することができる。こちらもタブを選択していくだけのシンプルなUIなので、誰でも迷うことなく操作できる。
ビジネスシーンで使いやすそうな音源を多数収録しているが、外部の音源を取り込むことも可能。AHSでは商用利用可能な効果音素材集「ぴた音」というシリーズも展開しているので、もしよりぴったりの音をあてたいなら、そちらを利用するのもおすすめだ。
全ての作業が完了したら、いよいよ動画に変換する。今回はスライド3枚を使用した50秒程度の動画をHD(720p)として制作。スライドショーを録画するという仕様なので、動画時間とほぼ同じ時間で動画化が完了する。
アニメーションもしっかりと反映されていて、実際に講師がパワポ資料でレクチャーをしているライブ感のある動画に仕上がった。超簡単&爆速で動画を制作できることをたしかめるつもりだったが、実際に使ってみると、できることや表現力の幅も広く、応用力の高さは想像以上だった。
「Voice Presenter Pro」をおすすめしたい人
Voice Presenter Proをおすすめできるのは、以下のような人だ。・社内向けにマニュアル資料や研修資料を作成する業務がある人
・非対面営業を強化したい人
・手元にある資料を動画化して再利用したい人
プロのナレーションを雇う必要がないので外注費用を削ることができるし、音声は簡単に修正できるので再収録する手間もない。自分で音声を録音する場合にはマイクなどが必要だが、Voice Presenter Proならパソコン1台で作業が完結するのも魅力だ。
収録している音声やBGM、効果音などがすべて商用利用できるのも、ビジネスパーソンにとって強みといえる。生成AIなどを利用する際には権利関係などが問題になることが多いが、ビジネスシーンを想定して開発されたVoice Presenter Proはそのあたりにも配慮が行き届いている。
また、法人利用という目線でいえば、作業がローカルで完結することも安心材料だ。クラウド上にアップする必要がないので、資料の機密性を問わず動画化することが可能だ。料金体系がサブスクではなく、買い切りというのも、うれしいポイントだ。
新生活に「自分のビジネススキルをさらに高めたい」「業務効率化を図りたい」と考えているなら、Voice Presenter Proの力を借りて、動画を手軽なビジネスツールとして活用するのは、コスパの良い手段になるはずだ。(OFFICE BIKKURA・小倉 笑助)
■Profile
小倉笑助
家電・IT専門メディアで10年以上の編集・記者経験を経て、現在はフリーライターとして幅広い業界で取材活動を行う。家電レビュー、業界のキーマンインタビュー、金融サービスの解説、企業の戦略分析などの記事制作が得意。ポイ活セミナーの講師も務め、生活者に役立つ情報を日々発信している。






