FMV LOOXが誇る究極の「薄さと軽さ」 実現できた理由とは?

【FMV LOOXが起こす次世代への変革.5】 本連載では富士通クライアントコンピューティング(以下、FCCL)が「40年の自社技術を結晶させた革新的なパソコン」と胸を張って送り出す「FMV LOOX(エフエムブイ・ルークス)」の魅力を、6月中旬(予定)の発売開始まで追っていく。前回(連載4回)はユーザー体験とデザインが固まるまでの裏側を披露した。今回は本体質量が約599g、薄さが約7.2mmという驚異の世界最薄*1・最軽量*2に到達するためにFCCL独自の技術と知見を惜しみなく本機に投入した、エンジニアの青木伸次氏、鈴木健二氏、山田裕道氏に挑戦の軌跡を振り返ってもらった。

世界最薄・最軽量Windows Tabletとして
「CES」2022年度「Innovation Awards」を受賞した「FMV LOOX」

重視したのは薄さと軽さ、そして堅牢性

 13.3型ワイドのWindowsタブレットとして世界最薄*1・最軽量*2サイズという高いポータビリティを実現したFMV LOOXは、世界最大のエレクトロニクスショー「CES」の2022年度「Innovation Awards」を受賞した。

 FMV LOOXの開発メンバーは、本体の「軽さ」を追求するにあたり、同社の代表ともいえるモバイルPCである「FMV LIFEBOOK UH-X」が実現した世界最軽量約634gをベンチマークに掲げたという。
 
ベンチマークになった「FMV LIFEBOOK UH-X」

 FMV LOOXのデザインコンセプトを描き、試作を開始した。初期のプロトタイプの製作段階ではいくつかのマージンも組み込んでいたことから、いきなり目標を超える610g台の質量が達成できた。「ならば500g台を狙おう!」と開発メンバーは奮起した。ここから0.1g単位でそぎ落としながら本体をさらに軽くする挑戦がスタートした。

 この今までにない無謀な挑戦ともいえる目標を実現するため、UHシリーズの知見を活かしながら、また時にはゼロから部品の検討も行いながら軽量化を細かく詰めてきたと鈴木氏は振り返る。

 「プリント基板の効率化を進めたことで、UHシリーズとの比較で40%の軽量化ができました。バッテリパックにスピーカーユニット、放熱部品などモジュール単位での軽量化もこと細かく詰めています」(鈴木氏)
 
0.1g単位で削り落としていったFMV LOOXのメイン基板。
右のUHシリーズから約40%の軽量化に成功した

 さらに「薄さと軽さ」を実現しながら、堅牢性を確保するためのアプローチでもUHシリーズの開発による知見を存分に活かすことができたと、青木氏は語る。

 「筐体の外殻カバーの板厚を薄くすると質量は劇的に下げられます。ただ同時に堅牢性能を確保する必要がありました。本体はCADソフトによる構造解析のほか、様々な板厚で試作したパーツを開発メンバー全員が確認し、ここまで削っても強度が落ちないというポイントについて知見を寄せ合いながら判別を進めてきました」(青木氏)

 特に筐体のカバーは、検討のタイムリミットとなる最後の1日を迎えるまで切削加工による試作を繰り返しながら、20カ所以上のチェック項目を設定し、薄さと強度とのバランスを入念に調べ尽くした。基板上に配置するコンデンサなどのパーツも配置を見直したり、不要なものはできる限り省略したりして、ひたむきな軽量化が図られた。

発表直前、ついに質量約599gを達成!

 画面の「タッチ操作」はUHシリーズにはないFMV LOOXならではの機能だ。そのため、ディスプレイ周辺の軽量化については独自の手法を開拓する必要があった。「ガラスを薄くするほど軽くできますが、強度とのトレードオフが発生します。FMV LOOXには薄型タッチパネルと特殊強化ガラスを組み合わせることで軽さと強度を両立した」と鈴木氏が説いている。

 FMV LOOXは内蔵バッテリパックによる約12時間の連続駆動を実現している。モバイルPCに求められるスタミナ性能と優れたポータビリティの両方を確保することにも開発メンバーは妥協を許さなかった。山田氏は、FMV LOOXのため専用にバッテリパックを開発した経緯を次のように説明している。

 「FMV LOOXの場合、必要とされるバッテリパックのイメージは定まっていました。一方で、薄型化・軽量化に貢献する大容量のバッテリセルの選択肢が多くはなかったことから、最終的に厚みと容量はこれしかないというものを選んでいます。このセルをパックにした状態で、なおかつ薄さと軽さを保つために約2、3カ月間に渡ってトライアル&エラーを繰り返しました」(山田氏)
 
モバイル性能に重要な軽さと約12時間連続駆動の
スタミナのバランスを極限まで追求したバッテリパック

 エンジニアチーム全員の奮闘により、遂に本体質量は「約599g」に到達した。この数字に到達できたのは、なんと商品発表イベントが間近に迫った5日前のことだったという。

 FMV LOOXは薄くて軽く、耐久性が高いだけのモバイルPCではない。ユーザーが使用時にストレスを感じないよう、随所に使い心地を高めるためのハイテクな工夫を凝らしている。次回はFMV LOOXがとことん「ユーザー思い」のモバイルPCであることをFCCLの開発メンバーに証明してもらおう。

*1 13.3型ワイドのWindowsタブレットとして、2022年3月29日現在、FCCL調べ。
*2 13.3型ワイドのWindowsタブレットとして、2022年3月29日現在、FCCL調べ。


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「FMV LOOX公式製品サイト」

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