革新的でありながらバランス重視の自然体 「FMV LOOX」“デザインの裏側”に迫る
【FMV LOOXが起こす次世代への変革.4】 富士通クライアントコンピューティング（以下、FCCL）が、富士通パソコンFMVの40周年を祝うアニバーサリーモデルとして、画面とキーボード部分を切り離しタブレットとしても使える2 in 1スタイルの「FMV LOOX（エフエムブイ・ルークス）」を6月中旬（予定）に発売する。当連載3回（連載1回、連載2回、連載3回）まではコンセプトや基本性能を紹介してきたが、ここからはさらなる開発の裏側に迫る。40年間にわたり数々のPCを製品化してきたFCCLの豊かな知見と、最先端のテクノロジーをベースにFMV LOOXが生まれるまでのストーリーを、実際に開発プロジェクトに携わった主要メンバーに語ってもらった。まずはチーフデザインプロデューサーである藤田博之氏に、FMV LOOXの基本的なユーザー体験やデザインのコンセプトが固まるまでの道のりを聞いた。
プロダクトマネジメント本部 チーフデザインプロデューサー 藤田博之氏（右）と
左手前からプロダクトマネジメント本部 PM統括部 第一技術部 山田裕道氏、
第三技術部 鈴木健二氏と青木伸次シニアマネージャー
FMV LOOXはスタイラスペン＊1による手書き入力にも対応する「2 in 1スタイル」のモバイルPCだ。13.3型のワイドディスプレイを搭載することもプロジェクトが始動した当初から決まっていたため、近いサイズのタブレットPCを展開する他社製品よりもフットプリント（設置面積）を最小化することに、チーム一同が腐心した。
スタイラスペン＊1による手書き入力対応は
比較的早い段階からデザインコンセプトに入っていた
競合の人気モデルに打ち勝つため、FMV LOOXは主に二つのアプローチから革新性を追求した。本体単体では「超薄型サイズ」を極めることがテーマになった。もうひとつは、キーボードやスタイラスペン＊1などのアクセサリを揃えて、なおかつ独自機能である「Creative Connect」により外部のPCと連携して新しい体験価値を創出するというアイデアだ。FMV LOOXならではの価値を見つけて、それを際立たせることで強く差別化を図った。
様々なカタチで外部のPCとスムーズに連携できる「Creative Connect」は
FMV LOOXならではの体験価値を際立たせる
FMV LOOXはさまざまな場所に持ち運ぶことができるモバイルPCだ。本体は13.3型ワイドのWindowsタブレットとして世界最軽量*2となる約599gを達成しながら、ラフな使い方も想定した堅牢性能も同時に確保する必要がある。
FCCLの齋藤邦彰取締役会長（左）と大隈健史代表取締役社長（右）。
3月29日の発表会で世界最軽量約599gを初披露した。
その裏にはデザインと技術メンバーのひざ詰めの議論があった
PC本体にさまざまな衝撃が加わることを想定し、加圧・落下・振動など各項目の試験を入念に行いながら、高いモバイル性能を実現した。防滴はIPX2、防塵はIP4Xに対応。タッチパネル部には強化ガラスを採用して、筐体の内外側ともにダメージに対する高い耐性を備えた。
FMV LOOXの表面の強化ガラスから有機ELパネル、メイン基板、
筐体カバーまで一点一点にエンジニアのこだわりが詰まっている
「本体を薄くすれば軽くできますが、なおかつ強度を落とさずに限界を攻めるためにはどうすればよいのか？ FCCLがモバイルPCの開発により培ってきたノウハウをフルに活かすだけでなく、チームの全員が知恵を絞り出し、ひざを詰め合いながらこの最も困難な課題をクリアするために熱い議論を交わしてきました」（藤田氏）
次回は藤田氏のほか、機構設計を担当するエンジニアの各氏へのインタビューから、FMV LOOXが「世界最軽量*2・最薄*3をどのように達成したのか、開発メンバーたちの挑戦に迫る。
※1 オプション（別売）です。
※2 13.3型ワイドのWindowsタブレットとして、2022年3月29日現在、FCCL調べ。
※3 13.3型ワイドのWindowsタブレットとして、2022年3月29日現在、FCCL調べ。
連載1回 FCCL、PCの歴史に新たな金字塔を打ち立てる、世界最軽量・世界最薄「FMV LOOX」
連載2回 FCCLの技術を集大成した、新生「FMV LOOX」誕生の裏側
連載3回 FMV LOOXは世界最軽量・世界最薄でも基本性能に妥協なし！ 高い次元で使い勝手を追求
「FMV LOOX公式製品サイト」
左手前からプロダクトマネジメント本部 PM統括部 第一技術部 山田裕道氏、
第三技術部 鈴木健二氏と青木伸次シニアマネージャー
心地よく使えるバランス感覚を重視した
藤田氏がFMV LOOXのデザインコンセプトを描き始めたのは2020年の秋頃だったという。「とにかく最先端のテクノロジーやスペックを盛り込むことよりも全体のバランスを重視して、FMV LOOXのユーザーとなる皆様が違和感なく使い勝手に馴染めるPCにすることを優先してきました」と語る藤田氏。この基本姿勢をプロジェクトのメンバーが共有するところから本格的な開発がスタートした。FMV LOOXはスタイラスペン＊1による手書き入力にも対応する「2 in 1スタイル」のモバイルPCだ。13.3型のワイドディスプレイを搭載することもプロジェクトが始動した当初から決まっていたため、近いサイズのタブレットPCを展開する他社製品よりもフットプリント（設置面積）を最小化することに、チーム一同が腐心した。
比較的早い段階からデザインコンセプトに入っていた
競合の人気モデルに打ち勝つため、FMV LOOXは主に二つのアプローチから革新性を追求した。本体単体では「超薄型サイズ」を極めることがテーマになった。もうひとつは、キーボードやスタイラスペン＊1などのアクセサリを揃えて、なおかつ独自機能である「Creative Connect」により外部のPCと連携して新しい体験価値を創出するというアイデアだ。FMV LOOXならではの価値を見つけて、それを際立たせることで強く差別化を図った。
FMV LOOXならではの体験価値を際立たせる
本体は薄さと軽さを徹底追求
「必要以上の付加価値機能を本体に盛り込んで質量を重くするよりも、省ける要素は徹底的に削ぎ落として、まさしく紙とペンに代わるようなモバイルPCを実現すれば、FMV LOOXは今までにない魅力的なデバイスになると考えました」（藤田氏）FMV LOOXはさまざまな場所に持ち運ぶことができるモバイルPCだ。本体は13.3型ワイドのWindowsタブレットとして世界最軽量*2となる約599gを達成しながら、ラフな使い方も想定した堅牢性能も同時に確保する必要がある。
3月29日の発表会で世界最軽量約599gを初披露した。
その裏にはデザインと技術メンバーのひざ詰めの議論があった
PC本体にさまざまな衝撃が加わることを想定し、加圧・落下・振動など各項目の試験を入念に行いながら、高いモバイル性能を実現した。防滴はIPX2、防塵はIP4Xに対応。タッチパネル部には強化ガラスを採用して、筐体の内外側ともにダメージに対する高い耐性を備えた。
筐体カバーまで一点一点にエンジニアのこだわりが詰まっている
「本体を薄くすれば軽くできますが、なおかつ強度を落とさずに限界を攻めるためにはどうすればよいのか？ FCCLがモバイルPCの開発により培ってきたノウハウをフルに活かすだけでなく、チームの全員が知恵を絞り出し、ひざを詰め合いながらこの最も困難な課題をクリアするために熱い議論を交わしてきました」（藤田氏）
次回は藤田氏のほか、機構設計を担当するエンジニアの各氏へのインタビューから、FMV LOOXが「世界最軽量*2・最薄*3をどのように達成したのか、開発メンバーたちの挑戦に迫る。
※1 オプション（別売）です。
※2 13.3型ワイドのWindowsタブレットとして、2022年3月29日現在、FCCL調べ。
※3 13.3型ワイドのWindowsタブレットとして、2022年3月29日現在、FCCL調べ。
連載1回 FCCL、PCの歴史に新たな金字塔を打ち立てる、世界最軽量・世界最薄「FMV LOOX」
連載2回 FCCLの技術を集大成した、新生「FMV LOOX」誕生の裏側
連載3回 FMV LOOXは世界最軽量・世界最薄でも基本性能に妥協なし！ 高い次元で使い勝手を追求
「FMV LOOX公式製品サイト」
