2022年にマウス市場を席捲の予感! ロジクールの「SIGNATURE M650」に注目すべき理由

レビュー

2022/01/20 17:35

 新しい働き方や学び方が定着したこの数年でデジタル家電を取り巻く環境は大きく変化した。特需とも呼ぶべき状況が過ぎ、2021年後半は成長がひと段落したカテゴリーも多かったが、一部のカテゴリーはまだ盛り上がりが継続している。代表的なものが“マウス”だ。全国の家電量販店やECショップのPOSデータを集計するBCNランキングによると、2020年に前年比135.8%と大きく成長した市場は2021年も前年比103.1%と好調を維持している。

 仕事や学習の効率を上げるために、より機能性の高い製品に買い替えるトレンドが加速するなかで、販売台数シェアを高めているのが、ロジクールだ。2019年には22.8%だったが、2020年には29.8%、2021年には34.7%と上昇しており、市場のニーズをしっかりとキャッチしていることがうかがえる。そんなロジクールが新年早々にかなり戦略的な新製品をリリースした。それが「SIGNATURE M650」だ。
 
2月3日から販売を開始するロジクールの「SIGNATURE M650」

ミドルクラスの基準を引き上げる「SIGNATURE M650」

 ロジクールは上は数万円の超高機能モデル、下は1000円前後のコスパモデルまで幅広いマウスのバリエーションを揃えている。新製品のSIGNATURE M650は4290円という価格で、全体の製品群の中ではミドルクラスに位置づけられる。ただ、性能や機能は従来の基準からかなり引き上げられており、「ミドルクラスの価格で、機能はハイエンド並み」のモデルに仕上がっている。

 まずは基本的なスペックから紹介したい。SIGNATURE M650は左右対称のデザインを採用しており、センターにホイール、親指位置に二つのサイドボタンを備えている。マウスは微妙なフィット感が操作の快適性に直結するデバイスということを考慮し、2種類のサイズを用意。カラーもグラファイト・オフホワイト・ローズの3色と豊富で、より自分好みのモデルを選べる。
 
サイズはS/M用とL用の2種類がある。手のひらの大きさからどちらのモデルがフィットするか、
たしかめてほしい(ロジクール資料から引用)
 
カラーはグラファイト・オフホワイト・ローズの3色

 無線接続方式は消費電力を抑えた「Bluetoothローエナジー」とドングルをPCに挿し込むだけで接続できる「LogiボルトUSBレシーバー」の2通りがある。ロジクール製品を使い慣れた人であればレシーバーは「Unifyingレシーバー」を想像するかもしれないが、LogiボルトUSBレシーバーはそのアップデート版。よりセキュリティが強化されている。電源は単三電池1本で、購入時に付属している電池で最長2年間使用することができる。
 
単三電池1本で駆動。底面にはLogiボルトUSBレシーバーを格納するスペースもある

特に推したい“クリックの静かさ” もはや静音仕様は必須かも

 実際にSIGNATURE M650を使用してみると、マウスを用いた基本的な動作がいかに快適になるかを実感することができた。まずはフィット感。SIGNATURE M650は左右対称のデザインを採用しているので、癖がなく万人が使いやすいモデルになっている。両サイドは波状の加工を施した上部とは異なる素材で、指を置いたときの安定感が高いのもポイントだ。
 
サイド部は波状の加工を施しており安定感が高い

 また、記者はかなり手が小さい方なのでS/Mサイズを使用したのだが、固定位置でホイールやサムボタンを無理なく操作することができた。当たりまえに思うかもしれないが、手が小さい人はマウスが大きいとホイールやサイドボタンに微妙に指が届かず、頻繁にポジションを調整しなければならない。SIGNATURE M650なら女性や子どもに多い、そうしたストレスからも解放されそうだ。もちろん逆も然りで、手の大きい人はLサイズを選べば、窮屈さを感じることはなくなるだろう。
 
手を一定のポジションで操作できることは自分に合ったマウスの条件といえる

 マウスでもっとも行う作業が“クリック”だ。テレワークの普及もあり、ここ数年はクリック音にこだわるモデルの人気が高まっているが、SIGNATURE M650もそのトレンドを反映。ロジクール独自のSilent Touchテクノロジーを搭載することで、ノイズを従来比90%削減している。静音マウスのなかには、静かな代わりにクリック感もなくなり、作業しにくくなるものもあるが、SIGNATURE M650はしっかりとクリック感を残している。

 スクロールを行うホイールにも一工夫ある。それがロジクールの独自機能「新スマートホイールスクロール」だ。通常時は指にダイヤルの感覚を伝え、正確な動作を行うことができる設計なのだが、長いWebページやExcelシートなどでは高速スクロールが可能で、ページ内の移動がスムーズになる。使いこなせば作業の効率アップに大きく貢献してくれそうだ。
 
ホイールには高速スクロール機能を搭載している。
長いWebページやExcelシートの閲覧に便利

 2021年のマウス市場ではより高機能なモデルへの買い替えが進んだが、2022年もその傾向は変わらないだろう。SIGNATURE M650は「今よりちょっと良いものを使って効率を高めたい」というユーザーにとって、ドストライクな選択肢になるはずだ。静音設計や電池持ちのよさなどの特徴は、1~3月に新生活準備を進める新社会人や新学生が求める機能とも合致しそうだ。全国の家電量販店で販売される予定なので、気になる人は店頭でサイズ感や使い心地を確かめてみてほしい。また、ロジクールの公式オンラインストアでは3月3日まで発売を記念した10%OFFセール&全国送料無料クーポン配布を行っている。(BCN・大蔵大輔)