【なぐもんGO・54】暑さの厳しい夏が近づいてきた。今よりも本格的に暑くなれば、冷房の効いた涼しい部屋から外出するには、ある程度の覚悟が要る。そんな苦悩を吹き飛ばしてくれるのが、アイリスオーヤマが6月に発売したファン付きウェアの「クールウェア」だ。どれだけ暑さを忘れさせてくれるのか、実際に試着して確かめてみた。

6月15日に発売したアイリスオーヤマのファン付きウェア「クールウェア」

 クールウェアは、ウェアの背面に小型ファンを装着することで、ウェアの内部に外気を取り入れる仕組み。ファンにはアイリスオーヤマが得意とするサーキュレーターの技術を応用している。駆動音を抑えつつ、大量の風を服の中に取り込む独自設計のファンを使うことで、ウェア内に空気の循環を生み出す。風は絶えず首元などから抜けるので、暑い空気がウエア内に滞留することがなく、涼しく感じるという狙いだ。
 
風の循環を生み出すサーキュレーター技術を応用した小型ファン

 天気予報で30℃を超える日を狙って長袖を試着してみることにした。使用するには、まずファンやバッテリの取り付けから始める。

 と言っても手順は簡単だ。ファン2基とバッテリをコードで接続して、ファンをウェアの穴に、バッテリを内ポケットに収納するだけ。コードが外に出ないように、マジックテープで固定すれば準備完了だ。なお、ファンは表側のカバーを回して外すことで、取り付けることができる。
 
取付手順は簡単

 実際に着てみると、多少重さは感じるものの、動きには支障がない。さっそくバッテリ上部の操作ボタンで電源を入れてみたら、すぐにファンが動き出した。とりあえず最大レベル(4)に設定して上着の前を締めると、上半身全体にものすごい勢いで風が巡るのを感じる。まるで強力な扇風機の風を、服の中で直接、身体にあてているような感覚だ。

 まさに「涼しい」の一言に尽きる。特に首元から頭に向けて風が抜けていくので、首元が涼しいのもいい。袖先からも風が抜けていく。それまでは汗ばんだ肌に張り付くウェアがすこし不快に感じていたが、風で服が膨らむため、そもそも肌にウェアが触れることもない。顔に日差しは感じるが、爽やかな気分だ。30℃の暑さを気にすることなく、散歩することができた。
 
風量1だとあまり膨らまない
(左が風量1の時)

 ただ、この状態で外を歩いていると、少し視線が気になった。服が風船のように膨らんでいるので、目立つのだ。この点は、もっと普及すれば見慣れた光景になるのかもしれない。ファンの音は屋内だと多少響くが、屋外ならそれほど気にならない。

 服の膨らみが気になる人は、ベスト型を着用してみるといいだろう。袖や肩の部分が膨らまず、長袖よりは目立たなくなるからだ。袖まで風が抜ける爽快感はないが、背中は十分涼しい。脇と首元から風が抜けるので、汗が気になる部分に風が当たる。
 
ベストタイプなら風量4でも服の膨らみはそれほど気にならない

 風量は4段階から選ぶことができるが、気温30℃なら最強のレベル4がおすすめだ。その場合、使用可能時間は約8時間になる。もっと長く使いたい場合は、風量3にすれば約12時間、風量2なら約15時間、風量1なら約35時間と伸びていく。税別価格は、長袖が4980円、ベストタイプが4380円。ファンは2780円、バッテリは1万800円と、一式で約2万円。涼しい夏がこの値段で購入できるなら、高くはないはずだ。(BCN・南雲 亮平)