炊飯しながら「ほったらかし」で調理できる、タイガー魔法瓶の「tacook」

新製品

2019/11/12 18:00

 タイガー魔法瓶は11月12日、ごはんとおかずを同時に調理が可能で働く女性から人気のマイコン炊飯ジャー「tacook」シリーズの3合タイプ「tacook JAJ-G550」を発表した。12月1日から発売する。価格はオープンで、税別の実勢価格は1万3800円前後の見込み。

ごはんとおかずが同時調理できる
「tacook JAJ-G550」

働く一人暮らし女性がターゲット

 tacookは、2011年にタイガー魔法瓶の女性社員だけで結成された「女性プロジェクト」から誕生した製品。「女性がほしくなるような、かわいい炊飯器をつくる」というコンセプトの元、デザインや商品企画、開発部門から集まった。

 一人暮らしの女性社員の中には、「炊飯器のデザインがかわいくないから布をかけている」という声もあったという。家電量販店の売り場に行っても、女性がわくわくするようなデザインの炊飯器がなかった。そうしてつくられたtacookは、キューブ型のデザインにして、操作ボタンをあえて隠すようなパネルカバーを装備することで、炊飯器らしさをなくした。

 社内からの反対意見は、思いのほか多かった。「『炊きたて』というタイガーが長年築いてきたブランドをどうするのか」「パネルカバーに茶碗を載せたらどうするのか」など。こうした上司たちの反対意見を、一つ一つ説得しながら開発にこぎつけたという。

 ただ、かわいいデザインだけではパンチが弱いため、もう一つアクセントがほしいということになった。女性社員たちの「帰ってから自炊するのが面倒」「ほったらかしておいても料理ができると嬉しい」といった声を反映して生まれたのが、ごはんを炊きながら調理するという発想だった。

 tacookでは、ごはんを炊くときの水蒸気を利用しながら内釜内のクッキングプレートで煮物料理などを調理できる仕組みになっている。ごはんだけの場合は3合の白米炊きができ、同時調理をするときのごはんは1合炊きになる。また、下でパスタ、上で料理という使い方もできる。まさに働く一人暮らし女性をターゲットにした製品だ。
 
パネルカバーをつけることで炊飯器らしくないデザインに

 JAJ-G550では、「冷凍ご飯」メニューを新搭載。白米炊きよりも長い時間をかけて米に吸水させてから炊き上げることで、冷凍保存したときのパサつきや、レンジ再加熱時のべたつきなどを抑えるようにした。また、料理が映えるブラウンカラーのクッキングプレートを新しく採用した。

 本体カラーはナチュラルホワイトとコーラルピンク、アッシュグレーの3色。サイズは幅21.9×奥行き27.3×高さ19.1ミリでタイガーの炊飯器「炊きたて」シリーズで最小モデルにした。年間消費電力量は42.7kWh。