ブラザー工業の国内販売子会社であるブラザー販売は9月4日、1回のインク交換でA4モノクロ文書を従来のモデルと比べて約16倍にあたる約6000枚の印刷が可能な超大容量インクカートリッジとサブタンクを搭載した「PRIVIO(プリビオ)」の新シリーズ「ファーストタンク」を発表した。

 A4タイプが9月中旬から、A3タイプが11月から発売する。価格はオープンで、税別の実勢価格はA4タイプのDCP-J988Nが3万5000円前後、ファックス機能搭載のMFC-J1500Nが4万円前後、A3タイプのMFC-J6999CDWが10万8000円前後、MFC-J6997CDWが9万円前後、HL-J6000CDWが6万円前後の見込み。
 
A4「ファーストタンク」のDCP-J988N

 ファーストタンクは、標準機種のインクカートリッジと比べてブラックが約16本分、カラーが約10本分のインク量を搭載し、A4モノクロ文書の約6000枚を印刷できるようにした。
 
標準機種よりブラックで約16本分、カラーで約10本分のインク量

 インクカートリッジは、店頭での訴求効果を高めるために透明のタイプを用意し、急にインクが切れても約200枚の印刷が可能なサブタンクを搭載した。これによって、A4モノクロで1枚当たり0.7円、カラーで1枚当たり3.7円というコストパフォーマンスのよさにつなげた。

 新シリーズのファーストタンクを投入した背景について三島勉社長は次のように語った。「ブラザーグループにとって今年は創業110周年で、(ブラザー工業の)新社長が就任した記念すべき年でもある。業績は、過去最高と好調だが、プリンターの市況環境は年々縮小しており決して楽観できない。大容量インクを搭載したカテゴリーは、市場規模が16年度比で約3倍に拡大している。これからのインクジェットプリンターは、大容量タンクの時代になる。大容量インク市場でシェア20%を獲得していきたい」と語った。

 ブラザーによると、「大容量プリンターはボトル方式」と認識するユーザーがいることで、「大容量=ボトル」というイメージになりかねないことに危機感を持ち、ブラザーがタンク市場の土俵に乗り、タンク市場での大容量をアピールする必要性があると考えた。
 
ブラザー販売の三島勉社長

 ファーストタンクのターゲットは、初めて大容量機を購入するタンクエントリー層とし、通常のインクカートリッジからタンクの切り替えを検討している層の獲得を狙う。なお、A4ファーストタンクモデルでは1年間のメーカー保証期間が終了した後、「2年間で1回使える無償修理サービス」を提供する。