アイ・オー・データ機器が50周年、「次の50年のスタート」と細野会長、元イメージガールの釈由美子さんも登壇
アイ・オー・データ機器は1月8日、創業50周年を記念するプレス新年発表会を開催した。細野昭雄代表取締役会長はあいさつで、AI関連やセキュリティーなど今後の四つの取り組みについて語った。また、業界に先駆けて発売した携帯オーディオプレーヤー「HyperHyde」で、1999年~2000年にイメージガールを務めた俳優の釈由美子さんとやまだひさしさんによるスペシャルトークも開催して会場を盛り上げた。
アイ・オー・データ機器の細野昭雄代表取締役会長
アイ・オー・データの創業は1976年1月10日。細野会長の自宅のガレージからスタートした。北陸の企業ということもあり最初の製品は繊維関係の特注システムだった。
「1980年代は、日本でPCが本格普及するちょっと前でした。PCの延命をしたり、性能をアップしたり、PC周辺のビジネスがあるのではないかとしてスタートしました」と、PC周辺機器メーカーとしての歴史を振り返った。
細野会長は、「50周年は、次の50年のスタートだと思っています」としながら、今後の取り組みについて「2、3年かけてチャレンジしていきたい」とした。具体的に「AI関連」「セキュリティー」「医療に次ぐ新たな事業分野の開拓」「オープンソースの動き(Ubuntu Proの活用)」の四つを掲げた。
今後の四つの取り組み
AI関連では「AIが企業や個人の生活まで普及している中、メインビジネスであるストレージに注力します。AIは過去のデータがなければ動かない。クラウドではなく、ローカルにある情報を何とかできないかということで製品化を進めていて、今年中にラインアップに加えていきたいです」と、AI関連の製品化に意欲を示した。
セキュリティーについては「AIの活用が進めば進むほど、偽情報が氾濫します。この点でも、総務省の認定を受けたタイムスタンプのサービスを開発。カメラなどで撮影した原本データを証明できるサービスを提供しています。AIでどのように加工しようが、加工したデータと原本データを切り分けられるサービスです。米国でも規格がまとまりつつあるので、今後もAI関連におけるセキュリティーに取り組んでいきます」と語った。
既にSNSでは、画像などの元データをAIで加工したものが氾濫している。専門の業者ではなく、個人で誰でも簡単に加工できるため急速に膨張している。原本データの所属を証明するタイムスタンプは、偽情報が氾濫しても、原本データの価値を損なわない手段として有効だ。
最後のオープンソースについては、24年にLinux OS「Ubuntu」を開発している英国のカロニカル社とライセンス契約を結んだ。「このUbuntuをプリインストールした状態で活用していきたい」という抱負を述べた。
ただ、日本のIT業界ではオープンソースのビジネス規模が小さく、SIerは敬遠しがちだという。既存のビジネスがうまくいっている中、オープンソースの必要性を感じてもらえづらいというわけだ。
これに対し細野会長は「今行われている仕事のかなりの部分をオープンソースOSでまかなえます。自分の思いでバージョンアップしていけるように、バージョンアップの主権をユーザー側で持つことに私自身、とても魅力を感じています。思いのほか苦戦していますが、こういうものも組み合わせてユーザーの選択肢を増やす役割を担っていきたい」と語った。
実際、医療用端末ではUbuntu Proを使ったものがスタートできているという。
直近のメモリー価格の高騰についても言及した。「今日の午前中のほとんどがハードディスクとフラッシュのベンダーとの交渉でした。26年はどうなるのか。値段が上がるだけでなく、予定通りに数が揃わないぐらいAIへの巨大な投資が行われています。ここでも何とか、クラウドとオンプレの組み合わせによる新たな応用方法を提案していきたいと思っています」と語り、ピンチをチャンスに変える姿勢を示した。
左から細野会長、釈由美子さん、やまだひさしさん
「50周年はゴールではなく、ここから未来を描きはじめるためのスタートと考えています。その思いを込めたのが、50周年“YOU-Action”はじまる、というメッセージです。お客様や社会、あなたと共に動き出す1年にしたい、お客様に寄り添って進めていきたいという思いを込めています。また、ロゴは石川県の伝統工芸である加賀水引をモチーフにしています」
50周年コンセプトとロゴ
HyperHydeのイメージガールだった釈由美子さん
釈さんはHyperHydeを初めて見たときに「ドラえもんかと思いました」との感想だったという。「こんな小さな製品の中に本当に音楽が入っているんですかと。みんなに見せて自慢していました」。MDやカセットテープを使っていた釈さんにとっても、当時は驚きの製品だった。HyperHydeには、aikoさんの『かぶとむし』の楽曲を入れて聴いていたという。
今振り返っても画期的なHyperHyde
やまだひさしさんは1999年は、ラジオDJのデビューしてすぐだったこともあり、GLAYやL'Arc-en-Ciel、宇多田ヒカルさんなど多くのアーティストに製品をプレゼントして、みんなからびっくりされたというエピソードを披露した。
ドラマ「スカイハイ」の決め台詞「おいきなさい」でポーズ
1999年はiモードやADSLのサービスが開始され、ネットが一般層に広がった。2001年はWindows XPやUSBメモリー、02年はDVDドライブなどが登場し、PCの普及率は50%、ネットは6割の人が使う時代など、アイ・オー・データの製品の50年の歩みを振り返りながら当時の様子を懐かしんだ。(BCN・細田 立圭志)
AIの活用による偽情報の氾濫には「タイムスタンプ」が有効
アイ・オー・データの創業は1976年1月10日。細野会長の自宅のガレージからスタートした。北陸の企業ということもあり最初の製品は繊維関係の特注システムだった。
「1980年代は、日本でPCが本格普及するちょっと前でした。PCの延命をしたり、性能をアップしたり、PC周辺のビジネスがあるのではないかとしてスタートしました」と、PC周辺機器メーカーとしての歴史を振り返った。
細野会長は、「50周年は、次の50年のスタートだと思っています」としながら、今後の取り組みについて「2、3年かけてチャレンジしていきたい」とした。具体的に「AI関連」「セキュリティー」「医療に次ぐ新たな事業分野の開拓」「オープンソースの動き(Ubuntu Proの活用)」の四つを掲げた。
AI関連では「AIが企業や個人の生活まで普及している中、メインビジネスであるストレージに注力します。AIは過去のデータがなければ動かない。クラウドではなく、ローカルにある情報を何とかできないかということで製品化を進めていて、今年中にラインアップに加えていきたいです」と、AI関連の製品化に意欲を示した。
セキュリティーについては「AIの活用が進めば進むほど、偽情報が氾濫します。この点でも、総務省の認定を受けたタイムスタンプのサービスを開発。カメラなどで撮影した原本データを証明できるサービスを提供しています。AIでどのように加工しようが、加工したデータと原本データを切り分けられるサービスです。米国でも規格がまとまりつつあるので、今後もAI関連におけるセキュリティーに取り組んでいきます」と語った。
既にSNSでは、画像などの元データをAIで加工したものが氾濫している。専門の業者ではなく、個人で誰でも簡単に加工できるため急速に膨張している。原本データの所属を証明するタイムスタンプは、偽情報が氾濫しても、原本データの価値を損なわない手段として有効だ。
業種に寄り添った製品づくりとオープンソースの活用
医療に次ぐ新たな事業分野については、「マイナンバーカードで保険証の管理をするサービスをスタートしていますが、このマーケットで成果が出てきています。既存製品を使って、マイナンバーの読み込みシステムなどをラインアップしています。これに代表されるように、今後は、業種に寄り添った製品づくり、汎用品であっても業種に合わせたソフトや仕組みを組み合わせたビジネスに取り組んでいきたいです」と語った。最後のオープンソースについては、24年にLinux OS「Ubuntu」を開発している英国のカロニカル社とライセンス契約を結んだ。「このUbuntuをプリインストールした状態で活用していきたい」という抱負を述べた。
ただ、日本のIT業界ではオープンソースのビジネス規模が小さく、SIerは敬遠しがちだという。既存のビジネスがうまくいっている中、オープンソースの必要性を感じてもらえづらいというわけだ。
これに対し細野会長は「今行われている仕事のかなりの部分をオープンソースOSでまかなえます。自分の思いでバージョンアップしていけるように、バージョンアップの主権をユーザー側で持つことに私自身、とても魅力を感じています。思いのほか苦戦していますが、こういうものも組み合わせてユーザーの選択肢を増やす役割を担っていきたい」と語った。
実際、医療用端末ではUbuntu Proを使ったものがスタートできているという。
直近のメモリー価格の高騰についても言及した。「今日の午前中のほとんどがハードディスクとフラッシュのベンダーとの交渉でした。26年はどうなるのか。値段が上がるだけでなく、予定通りに数が揃わないぐらいAIへの巨大な投資が行われています。ここでも何とか、クラウドとオンプレの組み合わせによる新たな応用方法を提案していきたいと思っています」と語り、ピンチをチャンスに変える姿勢を示した。
加賀水引をモチーフにした50周年のロゴ
販売推進部の西田谷直弘部長からは、50周年コンセプトである「YOU-Action アイオーとあなたの未来を結う」についての紹介があった。「50周年はゴールではなく、ここから未来を描きはじめるためのスタートと考えています。その思いを込めたのが、50周年“YOU-Action”はじまる、というメッセージです。お客様や社会、あなたと共に動き出す1年にしたい、お客様に寄り添って進めていきたいという思いを込めています。また、ロゴは石川県の伝統工芸である加賀水引をモチーフにしています」
シェアトップを独走した「HyperHyde」
釈由美子さんとのトークセッションでは、1999年に発売したHyperHydeが今振り返っても画期的な製品であったことを紹介。小さなスタンドアローンで動く携帯オーディオプレーヤーは、2003年にiTunesがスタートしてiPodが本格普及するまでの間、ソニーのネットワークウォークマンと首位争いを繰り広げながら市場のトップを走り続けた。
釈さんはHyperHydeを初めて見たときに「ドラえもんかと思いました」との感想だったという。「こんな小さな製品の中に本当に音楽が入っているんですかと。みんなに見せて自慢していました」。MDやカセットテープを使っていた釈さんにとっても、当時は驚きの製品だった。HyperHydeには、aikoさんの『かぶとむし』の楽曲を入れて聴いていたという。
やまだひさしさんは1999年は、ラジオDJのデビューしてすぐだったこともあり、GLAYやL'Arc-en-Ciel、宇多田ヒカルさんなど多くのアーティストに製品をプレゼントして、みんなからびっくりされたというエピソードを披露した。
1999年はiモードやADSLのサービスが開始され、ネットが一般層に広がった。2001年はWindows XPやUSBメモリー、02年はDVDドライブなどが登場し、PCの普及率は50%、ネットは6割の人が使う時代など、アイ・オー・データの製品の50年の歩みを振り返りながら当時の様子を懐かしんだ。(BCN・細田 立圭志)





