スマートフォン(スマホ)決済サービスのPayPayは4月28日、新型コロナウイルス感染症の拡大による外出自粛要請などの課題を踏まえて、飲食店のテイクアウトやデリバリー機能を強化していく。6月には、加盟する全国の飲食店で「事前注文サービス」を開始する予定だ。

PayPayでテイクアウトやデリバリー機能が強化される

飲食店のビジネス環境の激変に対応

 テイクアウト機能では、飲食店の持ち帰りメニューの事前注文や決済をPayPayアプリで可能にする機能を搭載する。具体的には、PayPayアプリ内の飲食店ページから事前注文や決済し、店舗で商品を受け取れる「事前注文サービス」を開始する。

 PayPayで事前に注文や決済が完了するため、店内での滞在時間の短縮や、ピーク時の行列や混雑などの密集を避けることができる。加盟店にとっては、事前注文したユーザーが来店しなかった場合の代金の未回収リスクを回避できる。

 事前注文サービスは、2020年5月から一部の加盟店でトライアルを開始し、6月以降、本格的に全国の飲食店で展開する。そのため、サービスの導入を希望する企業や加盟店向けの申込受付専用サイトを公開する予定だ。
 

 4月30日まで実施中の20%のPayPayボーナスが還元される「全国の有名飲食チェーンが対象!春のグルメまつりキャンペーン」でも、テイクアウトや宅配対応の飲食店が増えていた。

 しかし、この場合はあくまでも企業やブランド側のテイクアウト対応や宅配対応がアプリから分かるだけで、詳細は各社のホームページで確認する必要があった。新しい事前注文サービスは、PayPayアプリで完結する仕組みにとなり、さらに使い勝手が向上しそうだ。

 デリバリーサービスの強化策については、4月28日に発表したUberEatsとの連携がある。UberEatsのアプリやオンライン上の決済方法として5月4日からPayPayが使えるようになる。他のデリバリーサービスにも順次拡大していく予定。詳細は既報の関連記事を参照にしてほしい。

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 新型コロナによる外出自粛要請や4月10日に東京都が発表した休業要請で酒類の提供は19時まで、営業は20時までという制限が飲食店の経営に与えている打撃は大きい。5月6日までの緊急事態宣言の全国化により、同様の要請や制限による影響が全国の飲食店に拡大している。

 PayPayのテイクアウトやデリバリー機能の強化は、こうした飲食店を支援すると同時に、大きなビジネス環境の変化にいち早く対応する動きの現われのひとつと言えるだろう。(BCN・細田 立圭志)