国土交通省は3月10日、「今年春に引越をご予定の皆様へ~予約状況のお知らせ~」と題し、全日本トラック協会の協力のもと、大手引越事業者4社から予約状況の聞き取りをもとにした「令和2年3月~4月の引越予約状況カレンダー」を公開した。2月21日時点では、3月最終週の土日、3月28日・29日と4月4日は「非常に混雑」のステータスとなっている。

3月の引っ越し繁忙期は、家電量販店、特にスマートフォン売り場の混雑予測と一致する

 ただし、3月中旬、4月中旬以降は土日を除き、比較的余裕がある状況となっている。また、昨年と比較すると、ステータスが「混雑している」となっている日も少ない。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を防ぐ「自粛」要請が転居計画にも影響を与えているようだ。
 
2019年3月~4月の引越予約状況(上)と
比較すると今年は空いている

 未就学児向けの認可保育園・こども園は毎月入園を受け付けているものの、事実上の入園時期は4月のみ。同じ保育園・幼稚園や小中学校に通える範囲ならば引っ越しはいつでも可能だが、通えない場合は「3月下旬」しかタイミングがないので、いくら国土交通省が経済団体などを通じて引越時期の分散を呼びかけても、さほど改善しないだろう。ただ今年は、引越時期をずらしたメリットを語る、生の声を伝えている。また、事前の不用品処分を呼びかけている。

 家電量販店・オンラインショップの実売データを集計する「BCNランキング」によると、本格的な在宅勤務(リモートワーク)に欠かせない、ノートPCやウェブカメラ、USB接続ヘッドセットの販売は好調。対してドライブレコーダーの販売は低迷し、2月は大幅な前年割れとなった。

 感染拡大を防ぐための施策として、企業では時差出勤やリモートワーク、小中学校では休校の処置がとられ、これらの防止策が長期化すれば、住まい選びの基準が変わり、ここ数年のトレンド「職住近接」のニーズは以前よりも低下する可能性がある。同時に、引越時期の分散化が進み、何事も「集中」を避ける傾向が強まりそうだ。(BCN・嵯峨野 芙美)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。