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キャッシュレス・ポイント還元事業、対象店舗情報に誤り 検索アプリは10月中に改善へ

 消費税率引き上げに伴って実施されている「キャッシュレス・ポイント還元事業」では、キャッシュレス決済を利用すると5%(フランチャイズは2%)還元が受けられる。9月には、対象店舗を分かりやすくするため「対象店舗検索アプリ」が登場したが、不具合や誤り、機能不足が指摘されていた。これを受け、経済産業省のキャッシュレス推進室は、大幅な修正とアップデートを10月中に実施する方針を示した。

ポイント還元対象店舗検索アプリが10月中に大幅アップデートされる

 現在、アプリでは地図上のピンの位置と実際の住所が一致しない不具合が一部の店舗で発生している。これについては10月7日以降、店舗から事務局への申請に基づき、2~3週間をめどに修正していくとしている。同一店舗が複数表示されるケースについては、11月中旬までをめどに名寄せを行う。

 また、ホームページ上の対象店舗検索マップで可能な「絞込み検索機能」を10月中に追加する。実装されれば、決済手段や還元率、業種やジャンルなどで候補を絞り込むことができるようになる。ただ、店舗名検索については、「検討中」(キャッシュレス推進室)としている。

登録手続きの迅速化・店舗情報の修正

 あわせて、現在発生している一部の中小店舗の登録手続が滞る事態についても対策を講じる。決済事業者に個別ヒアリングの上、体制強化など具体的な対応を求めていくという。

 中小店舗の還元率・住所・電話番号・決済手段・区分(固定店舗/移動販売/EC)などの店舗情報が誤って表示・登録されるケースについては、「決済事業者による入力ミス」として誤りを速やかに修正するよう決済事業者に求め、10月中旬までをめどに集中的に修正していく。

 ポイント還元事業の実施期間は10月~2020年6月まで。刻一刻と終了日が迫る中、出遅れは痛手につながる恐れがある。対象店舗であることを示すポスターの用意が間に合っていないなどの事態も散見され、出鼻をくじかれた店舗もあるようだ。ここからどのように挽回していくのか、関心を集めている。(BCN・南雲 亮平)