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今どきの梅雨対策は“二刀流”? 意外な場所で活躍する除湿機

販売戦略

2019/06/15 17:00

 梅雨の湿気対策や部屋干しに欠かせない除湿機に、6月10日、意外な場所で稼働する製品が登場した。ビックカメラが発売したクローゼット用の小型除湿機「AT-DD11」だ。今後は、一般的な除湿機で部屋を除湿しながら、AT-DD11で押入れやクローゼットの除湿をする“二刀流”で梅雨を快適に過ごせそうだ。

ビックカメラのオリジナルブランド「TAG label by amadana」の
新製品「AT-DD11」

 二刀流は日本の剣術の一つ。これに当てはめれば、一般的な除湿器は長い「本差し」、小型は短い「脇差し」にあたる。

梅雨対策に欠かせない除湿器

 「ビックロ ビックカメラ新宿東口店」の家電コーナー 大田茉莉弥主任は、「扇風機を使うだけでも湿気を散らすことはできるが、湿気はそのまま部屋に残り、結果的に部屋干しした洗濯物などは乾きにくく、部屋はジメジメする」と、除湿機の大切さを説明する。
 
「ビックロ ビックカメラ新宿東口店」の家電コーナー
大田茉莉弥主任

“本差し”はハイパワーな除湿機

 本差しとして活躍する除湿機の選び方は「用途や使い方によって変わる」(大田主任)。衣類乾燥を重視する場合は、大型のハイパワーモデルがおススメだ。パナソニックの衣類乾燥除湿機「F-YHRX200」は、17L/日の除湿能力と幅約165cmのワイド送風で衣類乾燥時間は約58分を実現。ナノイーXで部屋干しのニオイも抑えることができる。
 
ナノイーXで除菌効果も見込めるパナソニックの衣類乾燥除湿機
「F-YHRX200」

 また、三菱電機のハイパワーモデル「MJ-PV240PX」は、市販のホースと組み合わせれば連続排水も可能なモデル。24L/日の除湿能力と約166cmのワイド送風で、2kgの洗濯物を約86分で乾燥することができる。なお、両機種とも除湿機の上方50cmに洗濯物があった場合の性能なので、背の低い物干しを使っている人は注意が必要だ。
 
三菱電機のハイパワーモデル「MJ-PV240PX」は連続排水も可能

 背の低い物干しを使っていても早く乾燥させたい場合は、アイリスオーヤマのサーキュレーター衣類乾燥除湿機「KIJD-I50」がピッタリだ。その名の通り、除湿機にサーキュレーターを搭載したモデル。水平から垂直まで角度を調節することが可能で、首ふり機能をオンにすれば洗濯物の高さなどにかかわらず、多くの洗濯物を乾かすことができる。除湿能力は5.0L/日。
 
アイリスオーヤマのサーキュレーター衣類乾燥除湿機「KIJD-I50」

“脇差し”の小型除湿機

 脇差しとして活躍するのは、先述の通り、クローゼット用の小型除湿機「AT-DD11」だ。大田主任は、「狭い場所を除湿機で除湿するという発想がこれまではなかったので、注目を集めている。箪笥とは別にクローゼットが活躍する家庭が増え、除湿のニーズも増すはず」と話す。
 
Wi-Fiルーターを思わせる見た目のクローゼット用小型除湿機「AT-DD11」

 湿気がこもりやすい押入れやクローゼットを放っておくと、しまってある服や布団がカビに侵されてしまうリスクがある。これまでは除湿剤を使用していたかもしれないが、AT-DD11の除湿能力は除湿剤の80倍。1日あたり360mlを除湿することができる。リビングなどの部屋を除湿するにはパワーが足りないが、押入れなどを除湿するには最適な性能だ。
 
水タンクや操作部は前面に集めた

 サイズは幅11.0×高25.5×奥25.0cmで、狭い空間で使用しやすいよう設計されている。クローゼットの近くにコンセントが無い場合を考慮して、3mの電源コードを搭載している点も嬉しい工夫だ。

 これからは、小型と大型の二刀流で梅雨の湿気を切り払い、家の環境を整えるのが新たなスタイルになるかもしれない。(BCN・南雲 亮平)