市場が拡大している完全ワイヤレスイヤホンの中でも、長らくトップに君臨しているのが、アップルのAirPodsだ。3月30日には新型を発売し、さらにシェアが拡大することが予想されるが、果たして初速はどうだったのか。3月30日~4月5日の販売台数シェアを日次で分析した。

新型AirPodsは発売初週にどれだけ売れたのか。人気機種と販売台数シェアを比較した
(画像はアップルオンラインストアの製品購入ページ)

 新型AirPodsは独自開発のApple H1チップを搭載しているのが最大の特徴。モバイル端末とのワイヤレス接続の高速化、音声のみでの音声アシスタントSiriのコントロール、動画鑑賞時の音声遅延低減など、さまざまな性能が大幅に向上。イヤホンの最重要ポイントであるサウンドの高音質化にも貢献しているという。

 また、通常モデルとは別にワイヤレス充電ケース「Wireless Charging Case」とセットのモデルも同時発売。Qi(チー)対応の充電マットに置くだけで充電が可能になったことも目新しい点だ。なお、「Wireless Charging Case」は単体でも発売し、第1世代のユーザーも利用できるようになっている。

 今回はアップルの新型AirPods2機種(AirPods with Charging Case、AirPods with Wireless Charging Case)と旧型AirPods、ボーズのSoundSport Free wireless headphones、ソニーの「WF-SP900」の7日間の販売台数シェアを比較してみた。
 

 最も売れたのは新型の「AirPods with Charging Case」。発売初日から30%近いシェアを獲得し、その後も高水準で推移。2位は旧型のAirPods。徐々に新型に移行していくことが予想されるが、現時点では10~20%のシェアを獲得している。ボーズのSoundSport Free wireless headphones、ソニーのWF-SP900、AirPods with Wireless Charging Caseはそれぞれ5%の前後のシェアで並ぶ。市場ではWireless Charging Caseの需要はまだ限定的なようだ。

 5日間の3機種の販売台数シェア合計は51.9%。発売から時間が経過していたこともあり、年末から徐々にシェアを落としていたアップルだが、新製品の発売で再び上昇に転じ、過半数のシェアを取り戻した。
 
5月には「Beats by Dr. Dre」初の完全ワイヤレスイヤホン「Powerbeats Pro」の発売が控える

 注目したいのは、アップルのブランドである「Beats by Dr. Dre」からも5月に初の完全ワイヤレスイヤホン「Powerbeats Pro」が発売されるということだ。AirPodsは「スポーツには不向き」「カラバリがない」などの意見もあるが、「Powerbeats Pro」はAirPodsがカバーできていないターゲットを補完する製品に仕上がっており、さらなるシェア拡大もありうる。アップルの独壇場が続くのか、他社の攻勢があるのか。6月のボーナス商戦が次の山場になりそうだ。(BCN・大蔵 大輔)

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