SIMフリースマートフォン(スマホ)市場で長らくファーウェイの後塵を拝しているASUSが好調だ。全国の家電量販店やECショップのPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、2月のSIMフリースマホメーカー別販売台数シェアは、ファーウェイが34.9%、ASUSが26.4%。最大で昨年8月に29.8ポイント差をつけられていたが、8.5ポイント差まで詰めよって逆転可能圏内に入った。

SIMフリースマホのパイオニアであるASUSがトップ奪還に向けてファーウェイとの差を詰めている

 ASUSは、SIMフリースマホ黎明期から市場をけん引。2016年に、年間の販売台数シェアでNo.1に輝いた。しかし、過去2年は急速に国内で存在感を増したファーウェイに押され、2位の座に甘んじていた。直近1年の推移を振り返ると、2社の差は春から夏にかけて広がったが、12月にぐっと縮まり、1月と2月も僅差を維持している。
 
直近1年のSIMフリースマホメーカー別販売台数シェアの推移

 ファーウェイを逆転できるかもしれないトピックもある。同社は、機種別の販売台数ランキングで上位の常連である「Zenfone Max」シリーズの最新モデルを3月8日に発表。「ZenFone Max/Max Pro(M2)」の2機種を3月15日に発売する。
 
 
3月15日に発売する「ZenFone Max/Max Pro(M2)」

 税別価格は、ZenFone Max(M2)が2万6500円、ZenFone Max Pro(M2)が3万5500円とともにボリュームゾーンの価格帯。オクタコアの高性能CPU、フルビューディスプレイ、ダブルレンズ&AIカメラ、大容量バッテリーを備える期待のコスパモデルで、新生活需要をうまく取り込むことができれば、シェアを急上昇させる可能性は高い。

 もちろん、ライバルも現状に甘んじているわけではない。ファーウェイは、3月にトップメーカーに押し上げた原動力となっている「HUAWEI P」シリーズの新製品発表を予定している。シャープやOPPOなど、下からの突き上げも強い。スマホがもっとも売れる春商戦の勝敗は、2019年通年のシェア争いにおいて重要な意味をもつことになる。キャンペーン施策など、端末以外の販売戦略も含めて各社の動向から目が離せない。(BCN・大蔵 大輔)