いよいよ来週に開幕が迫った世界最大規模の携帯通信関連見本市「Mobile World Congress(MWC)」。スペインのバルセロナで開催される年に1回のイベントは、スマートフォン(スマホ)や通信インフラの次世代を見通す上で極めて重要で、世界中の業界関係者やガジェットファンの注目を集める。すでに日常の当たり前となったスマホは今後、どんな進化を遂げるのか。各社の動向を予習しておこう。

ソニーモバイルの公式Twitterアカウントで公開されたティザー映像。
横に長く伸びた映像は「縦横比21:9」の暗示?

 まず、日本から参戦するソニーモバイルはイベント初日の2月25日に開催されるプレスカンファレンス内で「Xperia XZ4」や「Xperia 10/10 Plus」、「Xperia L3」が発表されるのではないかと噂されている。名称はいずれも仮称だが、「Xperia XZ4」と「Xperia 10/10 Plus」は縦横比21:9の縦長ディスプレイを搭載している模様。これは映画館のスクリーンに近いアスペクト比で、より映画コンテンツ視聴に特化したモデルになると予測されている。

 ここのところ、国内でも存在感が増しているOPPOで発表が予想されているのが「OPPO F11 Pro」だ。これは同社のフラグシップモデル「Find X」にも採用しているポップアップカメラをさらに進化させたカメラを搭載するのではないかと推測されている。有効画素数は4800万画素で“カメラフォン”の異名をとるOPPOの強みを生かした端末が期待される。
 
「OPPO F11 Pro」のティザー映像と思われる動画

 MWC 2019に先駆ける形で画期的なスマホを発表したのがサムスン電子。以前から噂のあった折り畳み式スマホ「Galaxy Fold」がついにベールを脱いだ。折り畳んだ状態では4.6インチのディスプレイは、画面を開くと折り返しの継ぎ目のない7.3インチのディスプレイに変形。タブレットのように大画面を楽しむことができる。

 スペックも規格外でCPUは7nmのSnapdragon 855、ストレージは512GB、メモリは12GB。高性能PCにも劣らないハイパフォーマンスが期待できそうだ。カメラはアウトにトリプルカメラ、インにデュアルカメラを搭載。スマホの可能性を大きく拡張しそうな一台。ワールドワイドの発売日は4月26日。気になる価格は1980ドル(約22万円)と発表されている。スマホとしては超高級モデルにあたるが、果たして市場はどのように反応するのか、注目だ。
 
2月21日に発表されたサムスン電子の折り畳み式スマホ「Galaxy Fold」

 同じく折り畳みスマホの発表がささやかれているのが、ファーウェイだ。MWC 2019開幕前日の発表が濃厚とみられており、すでに公式Twitterアカウントには、端末が折り曲がり「V」の字になっているティザー画像が公開されている。全貌はまだ明らかになっていないが、先行して発表されたサムスン電子の「Galaxy Fold」がベンチマークとなってくるだろう。
 
ファーウェイの公式Twitterアカウントが公開しているティザー画像には、
折り畳み式スマホをイメージしたと思われる「V」の字が

 今回のMWCでは次世代端末だけでなく、次世代移動通信「5G」の最新動向も見逃せないトピックだ。スマホはもちろん、各国で実証実験が進む自動運転やドローン、IoT機器など多分野に影響をもたらすであろう最新テクノロジーが、具体的にどのようなソリューションを実現するのか。MWCで発信されたニュースは19年以降の世界を占う上で欠かせないものとなるはずだ。

 こうしたインフラ周りの話題は海外企業が先行しているイメージだが、今年は10月にキャリア参入することが決定している楽天の発表に世界中が注目している。
 
2月20日に開催された会見で完全仮想化クラウドネットワークについて語る
楽天の三木谷浩史社長

 同社は20日に開催された次世代ネットワークの試験施設「楽天クラウドイノベーションラボ」の設立にあたって、シスコシステムズやインド・ムンバイでデジタルソリューションサービスを提供するテックマヒンドラと連携し、エンドツーエンドの完全仮想化クラウドネットワークを構築することを発表。MWC 2019では三木谷浩史社長が基調講演を行う予定だ。
(BCN・大蔵 大輔)